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スキー コラム 2021年11月19日

スキージャンプ長野五輪金メダリスト原田雅彦が語るワールドカップの魅力 「本当に強いジャンパーを決める大会がワールドカップ」

鳥人たちの賛歌 W杯スキージャンプ by J SPORTS 編集部
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──ワールドカップを視聴する上で、見て欲しいポイントなどはありますか?
原田:ジャンプ台の形状の違いを見て欲しいですが、なかなか伝わらないですよね…。現役時代、ビショフスホーフェンのジャンプ台は嫌いだったんですよ。それこそタイミングがずっと合わなかったんです。あのそびえ立つようなジャンプ台はやっぱり怖いです。フィンランドはいつも風が強くて、コーチは「全然風ないぞ」と言うんですけど、ジャンプ台の上に行くとブワーって風が吹いて「寒いな...怖いな」って思っていました(笑)

大倉山ジャンプ競技場にてジャンプ台の形状の違いについて語ってくれた原田総監督

ジャンプ台との相性もあって「今日は難しいかも…」と思ってしまう試合もあるんです。船木選手が昔面白いことを言っていて、彼にも相性が悪いジャンプ台があったんですね。ある年、彼の調子が悪くて悩んでいた時期だったのですが、そのジャンプ台に行ったら、なぜか急に距離が伸びて優勝したんです。でも彼は自分の理想のジャンプをしてきているはずなのに、その思いとジャンプが完全に合っていない、「何かがおかしい」って言っていました。苦手なところで飛べたというのは、絶対におかしいぞと思ったみたいです。彼の感覚どおり、そのシーズンはやっぱりダメでしたね。

──原田さんの現役時代と比べて、レギュレーションやギアが進化していると思いますが、近代ジャンプの進化している点を教えてください。
原田:より《鳥》に近づいているんじゃないですか? 遠くまで飛ぶために、我々は《鳥》などからヒントを得て、技術なり道具を進化させながら距離を伸ばしてきていると思います。とにかく、羽をどんどん大きく広げて、こんな簡単なことになぜ昔は気付かなかったのかと思うところもあります。

──最後に、スキージャンプの魅力を教えてください。
原田:とにかく空を飛ぶ感覚なんです!それを上手く伝えようとしているものの、なかなか伝えられない(笑)。お尻が持ち上がるような、身体が逆さまになりそうになる感覚をギリギリ保って、距離がグーっと伸びるときの感覚は選手にとって中毒性があるんです。選手はその感覚を得るためにジャンプ台に上がって行くようなものですよ。みなさんにそのニュアンスをお伝えしたいんですけど…本当に、鳥のように空を飛んでいる感覚です。限られた人しかジャンプって飛んだことないし、その人たちにしか分からない世界です。ぜひ、みなさんも挑戦してみてはいかがでしょうか(笑)

文:J SPORTS編集部

J SPORTS編集部

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