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富田竜一郎選手(No.10 TANAX GAINER GT-R)「次の鈴鹿はチームの本拠地にも近いので、2台ともいい順位で終われるようにしたい」
SUPER GT あの瞬間 by 島村 元子──実際はQ2でのアタックで見事2番手を獲得。しかし、ご自身にとっては悔しい結果だったと聞きました。なぜですか?
富田:エンジンをかけてピットロードを出て、1コーナーを曲がったときに「このクルマ、ポール(ポジションが)獲れるな」っていう感触があったんです。いろんなカテゴリーのレースをやってるなかで、「今日はタイムが出るな」っていう感触があるときとないときがあるんですが、確実にポール(ポジションを獲得)とか、自分の狙っているアタックができるんじゃないかなという感触があって。大草選手からのフィードバックもあったので、予定としては計測3周目と4周目にアタックにいこうと決めてウォームアップをしていました。そんななか、計測1周目の途中で(アタックに)いける気がしたんです。僕らはフロントタイヤのウォームアップに問題を抱えていて、(タイヤとして)前後揃って“おいしい”(パフォーマンスが出せる)タイミングがなかなかないんです。
でもそのときはAコーナー、100R……と”これはいけるな”っていう確信があって。で、セクター3で前のクルマとギャップをとってアタックに入りました。そしたらグリップはすごく良かったんですが、公式練習の最後にアタック(シミュレーション)したときの印象と少しクルマのバランスが違ったところがあって……。そこをうまく合わせ切れずに1回目のアタックはうまくいかなかったんです。具体的に言うと100Rからヘアピンのところが処理し切れなかったのと、1コーナーのブレーキングが思いのほか止まったので、その辺りでロスがあって1分35秒253というタイムになりました。結果的にこれが(10号車としての)ベストラップになったんですが、(再度アタックした)次の周は1コーナーからダンロップ、13コーナーまではだいぶ速くて……。「あれ!? これは34秒台が見えるな」という確信があったんですが、ちょっと気負ったのもあり、(タイヤの)グリップダウンもあったので最終コーナーで行き過ぎてしまいました。それで0.15秒落とした(ロスした)と思います。これがなければ、スバルさんと同等かちょっと落ちたくらいの(タイムで)2番手だったので多分結果は変わらないですが、自分のなかではクルマを100%使い切れなかったなということがすごく大きな後悔になっていますね。
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