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富田竜一郎選手(No.10 TANAX GAINER GT-R)「次の鈴鹿はチームの本拠地にも近いので、2台ともいい順位で終われるようにしたい」
SUPER GT あの瞬間 by 島村 元子10号車 TANAX GAINER GT-R
──61号車の山内英輝選手がポールポジション獲得数を伸ばしているだけに、これを阻止したいという気持ちは大きかったでしょうね。
富田:SUPER GTに参戦するようになって、ポール(ポジション)はまだ一度も(獲ったことが)なくて。予選は2番手が最高なんです。2018年には結構(2位を)獲ったんですが、なかなかポールにたどり着かなくて。(参戦車両が)GT3だとそういうチャンスってあまり多くあるもんじゃないし、予選に特化したブーストがあるわけでもない。うまい巡り合わせがないと(ポールポジションは)獲れるものではないんです。また、10号車は、大草選手もそうですがメカニック、エンジニアともども去年までと大きく変わっているので、まずはチームとして”ポールポジション”という確固たる結果が欲しかったというのがありました。
──開幕戦の岡山も勢いがあったので、今回はシーズン初優勝を視野に戦略を立てたと思います。どういう内容でしたか?
富田:多分、今回のダンロップタイヤさんとして全体的にそうだと思うんですが、ちょっとロングランがどこまで保つのかが、他社さん……ブリヂストンさんやヨコハマさんと違って、そもそも(タイヤ)無交換を想定に入れずにレースをしようという感じでした。ポールポジション(ラップ)に近いようなペースで走れていたし、(決勝直前の)ウォームアップを走ってもユーズド(タイヤ)での(タイムの)落ちが少なかったんです。なので、チームでは下手に(タイヤ)無交換でチャレンジするよりは各スティントを思いっきり飛ばして、最後にどこにいられるかというレースをしようと決めていました。それに向けて、僕のほうが大草選手より若干経験値があるので、大草選手には真ん中(のスティント)でタイヤ(グリップ)の落ちや(ドライバー交代後の)アウトラップの経験をしてもらった上で、最後に何があってもいいように僕を持ってこよう……と。各自にあまり大きな負担がいかないよう、普通のレースができるようにしようという戦略でした。
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