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来シーズンのたのしみとしては王者ストッフの連覇と新技術の完成、さらに大型選手揃いのノルウェーで、ヨハンソン、スチュアネン、ファンネメルらのロングフライトとチーム力の向上はどこまで進むのか。
今季はやや低迷気味の状況であったが、2019世界選手権がインスブルック五輪の会場となったジーフェルドで開催されるオーストリアが着々と巻き返しの道を歩んできそう。
注目のドイツは練習を開始したフロイントの復帰と、あのヒゲをそり落としてしまったフライタクと若きベリンガーの2トップに気迫のアイゼンビヒラーとガイガーあたりが台頭してきそうな予感。
それとマテリアルチェンジでその乗りこなしに時間をかけた勇者プレフツの復活と飛ばし屋な弟ドメンの上昇が気になる。
そしてあの名門チームフィンランドの第一線への返り咲きはいつになるのであろうかと、新ヘッドコーチの就任を心待ちにしているファンが日本にもたくさんいる。そこに加えるとノルディック複合チームは10年計画の半分を過ぎ、いよいよ有力ドイツ勢に迫る流れが出てきたのはうれしいことだ。
賢明なる日本チームは、昇りへの第一段階にあたり、小林潤志郎(雪印メグミルク)と小林陵侑兄弟に鋭さの佐藤幸椰、右肩の故障が癒えた伊東大貴(雪印メグミルク)、また中堅で発奮する竹内択(北野建設)そしてしっかりとチーム全体をまとめ上げる葛西紀明、そこにコンチネンタルカップ組の栗田力樹に岩佐勇研(札幌日大高)と二階堂蓮(下川商)と複合にも才能を有する竹花大松(東海大札幌高)らに注目が集まってきそうだ。
時期の変わり目であり新しいチームスタッフとワックスマンの就任など、2022北京五輪への新たな機軸を打ち出すシーズンとなる。
ものすごく繊細なジャンプ技術である。
今季快調であっても、来季はそれがもろく崩れる場合がある。
そこには高度なメンタル勝負に技術開発とスキーやジャンプスーツなどマテリアルの創意工夫の連続になる。それらが複雑に絡み合ってなのだ。
このシーズンファイナルシリーズを終えて、各国の選手たちはしばし休息の期間を迎える。それはほぼ4月中の休養となるが、個々ではすぐに自主トレが始まってくるであろう。
また来シーズンもそういう努力する選手の皆さんを暖かく見守っていきたいと思う。
私たちの日本チームついに新体制で次なる高みへ、それらがいろいろと楽しみでならない。
岩瀬 孝文
ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。
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