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さて、やはりというべきか、彼らしい技術を体現するストッフ(ポ―ランド)が、その長距離飛行をもって圧勝を重ねW杯個人総合優勝を飾った。
いわば撮影にあたるカメラ目線で言えば、左右の両スキーを極力フラットに持っていく体勢でスキーとボディ上体を離しつつも、なるべく寝かすように彼なりのぎりぎりの風の受け方と、そのベターなバランスを手中にしていたのであった。
例えば空中でスピードあるまま身体を前方に寝かせて鋭く伸びて、表彰台に上がっていくテクニックが顕著なクラフト(オーストリア)やフライングで抜群の飛距離を打ち出すドメン・プレフツ(スロベニア)などのロースタイルがあるが、いまやジャンプの主流はスキーと胸ボディを離して、スキーをフラットにしやすくしていく形にして『ユの字姿勢』に移行してきている印象にある。
日本選手でいえば、わりと長身な小林陵侑(土屋ホーム)と大学生でコンチネンタルカップに出場している栗田力樹(明大)あたりがそれ身につける積極的な姿勢がみられ、ロングな飛距離を生み出し始めた。
もちろん日本特有のテクニックで、小柄な身長ながら持ち前のバネと身体を寝かせ気味に水平に伸びていく佐藤幸椰(雪印メグミルク)は、所属の雪印メグミルクの岡部孝信コーチによる指導で開花をみたわけで、いまの潮流としてはそのストッフと長身ノルウェー勢が手掛けるユの字スタイルと、この水平スタイルに大別される勢いだ。
さて、来季は飛距離を求めて、テクニックはどのように変遷していくのであろうか。
ジャンプ技術というのは毎シーズン変わっていくのであるから、じつに面白い。
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