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フィギュアスケートのプログラムを共有化するための2つのポイント | 町田樹のスポーツアカデミア 【Archive:フィギュアスケート・ザ・マスターピース】 エチュードプロジェクト徹底解説
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部スケートリンクを図面で表して、この空間のどこで何をして、どういう動き方、どういう動線を描いて何をするのかということを図示するわけです。こういう図とともに振り付けのレクチャー動画を出すことによって、それを見る人たち、演技したいと思う人達はリンクのここでこういう動きをして、こういう軌道を描けばこの振り付けできると理解することができるわけです。
著作権のクリアランス
著作権のクリアランス
フィギュアスケートのプログラムは、総合芸術的性質を帯びています。一つのプログラムの中に振り付けだったり、音楽、あるいは衣装デザイン、中には、文学作品やバレエ作品、映画などを基にして創作されるケースもあります。このような形でたくさんの創作物が関係して一つのプログラムが出来上がっているわけです。
こうした一つひとつの創作物を創作した人達には「著作権」が与えられています。著作権というのは、著作権法という法律によって認められた権利で、他人に自分の作品を勝手に使われない権利です。したがって、他人の創作した著作物を利用する際には、その都度、著作権者から許諾を得なければなりません。権利者にあなたの著作物を使ってもいいですかと伺って、利用許諾を得ることを「著作権のクリアランス」といいます。このクリアランスには非常に手間とお金がかかります。ですので、このことを踏まえると、他者のプログラムを滑る際には理論上、少なくとも振り付けや音楽、衣装デザインなどの関連著作物に係る著作権者から許諾を得なければならないということになります。
これは実質的に不可能なことです。一人ひとりの著作権者にコンタクトをとって、どういう条件なら使ってもいいか、幾らで使わせてもらえるのか、いちいち交渉してお金を納めなければいけない。これは到底難しいですよね。ということは、プログラムを誰からも許可を得ることなく、自由に利用できるような形で共有化することも、著作権の問題によって非常に困難を極めるということです。
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