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フィギュア スケート コラム 2023年10月11日

フィギュアスケートのプログラムを共有化するための2つのポイント | 町田樹のスポーツアカデミア 【Archive:フィギュアスケート・ザ・マスターピース】 エチュードプロジェクト徹底解説

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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また、各スケーターのレベルに応じて創作されるということもあります。フィギュアスケートの芸術レベルというのは、無級クラスから8級クラスまであり、そのクラスに応じて技術水準が異なるわけです。そのプログラムにどういった技やステップを組み込まなければいけないのかという諸条件も異なってきます。ですから、目の前のスケーターの技術水準に合わせたプログラム作りがフィギュアスケートプログラム作りの一つの醍醐味になるわけです。このような形でフィギュアスケートのプログラムが個人特性に応じて創作されてきたがために、一つのプログラムをみんなで共有するという考え方がなじまないわけです。

また、プログラムというのは、振付師からスケーターへと口伝や、直接デモンストレーションを通じて伝えられるものであるため、そもそもプログラムを皆に共有するという方法もないわけです。よって、プログラムを共有化するためには、そうしたオーダーメード形式で作られることが普通だという慣習を打破したい。あるいは、プログラムをみんなのために共有する方法を模索する必要があります。実は、この慣習の打破という点については、私たちは2年前から着実に準備をしてきました。というのも、私たちは2021年に継承プロジェクトというプロジェクトを立ち上げました。

これは、一つのプログラムを複数のスケーターが再演する企画なんですけれども、その第1弾として2021年に、田中刑事さんに私が創作して実演してきた《Je te veux》という作品を再演していただきました。こうした試みによって、他者によるフィギュア作品の再演が可能なんだということを社会に向けて発信してきたわけです。ありがたいことに、このプロジェクトを非常に多くのメディアに取り上げていただき、そのおかげで、一つのプログラムを複数の人で再演できるんだという考え方をある程度広めることができたんじゃないかなと考えています。

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