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フィギュア スケート コラム 2022年7月28日

#5【対談】町田樹 × 高岸直樹さんー「演技構成点」についてー(2) | 町田樹のスポーツアカデミア 【Forum:フィギュアスケートが求める理想のルール】

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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対して芸術的という概念は、芸術史との関係性で立ち現れる味わいや文脈的な知識があるかないかによって変化するような美的な価値。例えば、披露された演技に対して、その創作の意図を全部知っている上で評価するのと、初見で評価するのでは全然感じる味わいが違うわけです。こうしたものは、良い悪しを一律で定義することがやはり難しい。言ってみれば不可能なんですね。やはり評価をする、見る人たちの教養の度合いによっても、その美的な価値を感受できるか否か。その度合いというのも変わってくるわけです。

今回の改正を見ると芸術的という価値判断のところが簡素化されているような感じがして、若干美的の方が優勢になっている。そういう構図が強まってきている印象を受けました。

まとめ【2】【3】

まとめ【2】【3】

そして今回、バレエから私たちが学ぶべきことが二つあります。

まず一つは、採点・評価には教育的価値があるということです。ジャッジは、どんなところが良いとか、どんなことを直すべきかなど、一人ひとりジャッジのスコアシートにその都度書いていると岡部先生もお話されていました。理論的には高岸先生がおっしゃっていたように、フィギュアスケートでも講評制度を導入できる可能性があるわけです。ですからバレエコンクールのように、後から選手に「あなたはどこがいい」「あなたはどこが課題だよ」ということを知らせる講評制度を取り入れてもいいのではないかと思います。

それから、もう一つ。採点基準が大事なのは当然ですが、それと同等に誰がその採点基準を運用するのか。誰が採点するのかということも重要です。つまり、いかに評価者の審美眼を育んでいくか。これからのフィギュアスケートのジャッジには、どのような知識が必要なのかということをしっかり考えて芸術点を的確に評価できるジャッジを育成する。どのように育成するのかということも含めて、私たちは、考えていかなければならないということだと思います。

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