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フィギュア スケート コラム 2022年7月28日

#5【対談】町田樹 × 高岸直樹さんー「演技構成点」についてー(2) | 町田樹のスポーツアカデミア 【Forum:フィギュアスケートが求める理想のルール】

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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T:音楽性が豊かでも、バレエでいう基本動作がしっかりしていなかったら、的確な言語として見ている人に伝わらないと思います。両方が兼ね備なわないといけないなと思います。

M:独立している項目ではないということですよね。改正されると、この3項目でフィギュアスケートの演技構成点と呼ばれるものは評価されていきます。バレエコンクールの審査員として、過不足ないでしょうか。

T:驚きました。すごく豊かな先行基準のようなものですし、芸術性を重んじているので、芸術性に優れたスケーターが増えてくるんじゃないかなと思いました。

M:本当のテクニカルスコア...ジャンプ、ステップみたいなところと演技構成点は相関関係にあって、どうしても技術点が高いと、それに引っ張られるように芸術点も上がってきてしまいます。先生は、ある意味これは必然だとお考えになりますか?

T:そう思います。

M:先生のそうしたコンクールの審査員としてのお考えと、バレエダンサーを教育する指導者の観点。2つの観点からフィギュアスケートの演技構成点についてディスカッションをさせていただいたんですけれども、私自身もいろいろな気づきがありました。ジャッジをする方々がこれを見てくださったら、ダンス、あるいは芸術としての舞踊の評価はこんな風に審査されているんだと、いろいろな気づきが得られると思うのではと思います。ぜひ広く、この対談を発信していきたいですね。貴重なお話をお聞かせいただき、本当にありがとうございました。

T:こちらこそ、ありがとうございました。

総括

まとめ【1】

まとめ【1】

実は高岸直樹先生は、私のバレエの師匠でもあるんです。週に4回レッスンをしているのですが、今日は、その関係としてではなく、バレエコンクールの審査員としてなど、いろいろなお立場からのご意見をたくさん聞きました。私自身もコンクールの評価基準について会話することがほとんどなかったので、様々な気づきを得ることができました。

フィギュアスケートの評価基準についてですが、今回、5項目が3項目になりました。採点項目は削除されたのではなくて整理統合されたという解釈が正しいです。ただし、私が今回の改正で気になったのは、削られている項目も確かにあります。それはどういう項目かと言うと、評価するのが難しい概念が削除されていて、例えば美しさ。美しいと一言に言っても、実は美学の領域で2種類あるとされています。一つが美的。エステティックですね。もう一つが芸術的。アーティスティック。この二つがどうかと言うと、まず美的は、ポジションの美しさ。理想系があって、そこにいかに近いか遠いのかで判断されます。あるいはジャンプが高いか低いか。音のリズムにちゃんと合っているか。こういうことが美的の中にはあります。つまり比較的何が良くて、何が悪いのかという定義がしやすいんですね。だから、良い悪しを簡単に価値判断しやすい。

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