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フィギュア スケート コラム 2022年7月29日

#7【鼎談】町田樹 × 水鳥寿思さん × 赤平大 ー「AI採点」についてー(2) | 町田樹のスポーツアカデミア 【Forum:フィギュアスケートが求める理想のルール】

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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M:確かに朝から晩までというのは、労働基準法を超えていますよね。昨今、働き方改革が叫ばれている中で、ジャッジの働き方を変えていかないといけないということもあります。実はフィギュアスケートも全く同じ問題を抱えているんですよ。朝から晩まで同じカテゴリーの選手。特に女性カテゴリーが多いんですけれども、朝から晩まで寒い中で採点をしなければいけない。公平にしたくても、疲れや集中力が切れて誤差が生じてきます。これをAIがカバーする可能性があるわけですよね。

H:集中力や疲労というところもあると思うんですけども、100人いる1人目がものすごく完璧な演技をしたとします。これは誰にも超えられないんじゃないか、というような演技をしたとしても、残り99人がいると思ったら余力を残さないと頭打ちになってしまう。それを超える選手が出たときに超える点数も出せなくなります。そういう恐れがありますよね。そうした心理的な部分も非常に関係してくるのかなと。仮に競技時間が短くなったとしてもハードルはずっと残ってきます。そういう懸念もあると感じるんですよね。

M:どの種目でも、最初に演技する人が損だと言われています。

H:そうですね。基準点と言われます。

M:そうしたネガティブなところを解消できる可能性はありますよね。反対に課題だと感じておられるところは、どういった点でしょうか。

H:そうですね。課題はいくつかあるんですけれども、まず単純に体操というのは、見ている方もまだまだ理解ができない。すごいんだけど、何がすごいのか分からない。「すごい」の違いが分からないということがあります。男子で言うと、今700〜800程度の技が存在していて、それを機械学習としてラーニングさせる部分がまだまだ難しい。世界で一人しかできないような技も実際にはありますし、今、誰もやっていない技でも、採点規則にのっていたりするんです。これをどうやって深めていくのか、精度を出すところの学習の課題は非常に大きいです。正確性に疑問がついてしまうということが、課題としてあります。

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