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フィギュア スケート コラム 2022年7月28日

#4【対談】町田樹 × 高岸直樹さんー「演技構成点」についてー(1) | 町田樹のスポーツアカデミア 【Forum:フィギュアスケートが求める理想のルール】

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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M:芸術性、音楽性、技術性、それからそれぞれの評価者の独自の感性を含めて50点満点。上限を決めて、その中で点数をつける。

T:大抵は平均レベルというのを審査員で決めちゃいますね。半分の25点からを平均レベルにして、そこからプラスにするかマイナスするかというのを決めるんです。そうしないと得点差が出てきてしまうので。

M:コンクールの平均レベル、ダンサーの平均レベルはこんな感じだろうと予測・推測する。その平均を25点くらいとした上で評価していく形ですね。独自にそういう項目で評価していくということに加えて、平均値からどれだけ上なのか、下なのかという相対評価でもある。フィギュアスケートも項目に応じて得点を出していきますが、バレエコンクールも似ているということですね。ただ、その項目が少し違い、それぞれの芸術性、音楽性、技術性、それから先生の感性、この4項目について、具体的にはどのようなことを意識しながら採点されているのでしょうか。まずは、簡単そうな技術性についてお伺いします。技術で大事なことはどのようなことでしょうか。

採点時に重視すること 【1】 技術性

アンディオール

アンディオール

T:バレエでよく言われるアンディオール。脚を外向きに使っていくのは、美しさを見せるのもそうですし、体を安定させるのもそう。やはりテクニックをスムーズに行っていくために、すごく考えられた動きです。それは、なかなか若い子はできていません。でも、それは、それぞれの骨格によってできないこともあるので、例えばアドバイスシートのようなものがあれば、アドバイスしながら審査しています。

M:バレエで最低限守らなければいけない作法ができているかどうか。

ピルエット

ピルエット

T:そうでうね。技術性でいうと一つの重要な項目になってきます。本当は全体を通して、私は全ての動きに対して技術にしても感情がこもっているか、機械的にならないかというのは見ていますが、テクニックはピルエットでいくら回れても、人の気持ちを揺さぶるようなものじゃないと。そこもバレエはすごく芸術で、表現が大切なんです。ピルエットをしながらでも表情が見えるようなところ、そういうことも私は加味しています。

M:フィギュアスケートですと、技術点はそうした感情などを一切なくしていて、機械的に何回転できたのかなどで評価していきます。でも高岸先生個人的には、機械的に回ることは大事だけれど、いかに表現が乗っているかということも技術点の中に加味している。バレエやダンスはスポーツではなく表現媒体であるということですよね。芸術の一つのカテゴリーで、高さや回転数を競い合うのではなく、いかに見せられるか。いかに伝えられるかということに重きを置いている文化だということですよね。

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