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ラグビー コラム 2022年9月26日

流経大、急なメンバー変更にも対応 6トライを奪って大東大を破り連勝

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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大東文化大学 vs. 流通経済大学

関東大学リーグ戦1部第2節の注目カードは昨年5位の流経大が3位の大東大から6トライを奪って快勝した。パワフルな留学生選手を軸に攻撃力あるチーム同士の戦いは、セナリオハウスフィールド三郷(埼玉県三郷市)で午後3時クックオフ。先手を取ったのは大東大だった。流経大陣中盤のラインアウトから連続攻撃を仕掛け、前半3分、WTB松田武蔵(4年)がトライをあげる。7分、流経大FB谷惇平(3年)にPGを返されたが、10分には、SO落和史(4年)のキックパスを左タッチライン際で待っていたWTB小田嶋生吹(3年)がキャッチし、共同キャプテンのFL吉瀬航汰(4年)につないでトライ。10-3とリードした。

しかし、試合は徐々に流経大ペースとなる。この日は風が強く、流経大は風上を利してキックでチャンスを作った。大東大がキック処理にもたついたことでゴール前のスクラムを得ると、キャプテンのCTB土居大吾(4年)が縦に走り込み、最後はCTBリクアタ・テアウパ(4年)が左手を伸ばしてトライ。WTB堀井雄登(4年)のゴールも決まって10-10の同点とする。

流経大は試合前の練習で負傷者が出て、急きょ先発した1年生LOティシレリ・ロケティが、191cm、115kgのサイズで活躍。前半21分、大東大ゴール前のスクラムではスクラム最後尾からサイドアタックし、そのままトライをあげる。堀井がゴールを決めて、17-10。31分、ゴール前のラインアウトからロケティがゴールラインに迫り、最後はロケティがラックの後ろから土居にパス。ポスト下にトライし、ゴールも決まって24-10。37分には、テアウパのロングパスを左タッチライン際で待っていた堀井が確保すると、瞬時の加速でタックラーを置き去りにし、トライをあげて29-10と突き放した。流経大は前半終了間際にもPR吉村一将(3年)がトライを追加し、36-10と大量リードを奪った。

対する大東大は風上に立った後半から反撃に転じ、11分、PKからNO8リサラ・フィナウ(2年)が速攻を仕掛けLO佐々木柚樹(2年)がトライ。19分には自陣から連続攻撃を仕掛けて前進を続け、最後は落がトライし、36-22と、2トライ、2ゴールの14点差に迫る。しかし、大東大はラインアウトが安定せず、その後のチャンスを何度も逃した。トライ後のゴールを3本外したのも痛かった。一方、流経大は全員が意識高くディフェンスラインを整え、的確なタックルで我慢強く戦った。36分、大東大陣深く入ったラインアウトからの攻撃では、あらかじめBKラインに入っていたロケティがタックルをかわしてそのまま独走してトライ。43-22として勝負を決めた。

プレイヤーオブザマッチは、流経大WTB堀井雄登が受賞。大東文化第一高校出身。高校1年生の時は体重50kg台だったそうだが、現在は筋肉の鎧をまとって、165cm、80kg。上背はないが、大東大相手にも低いタックルを連発し、ハイパントをタイミングの良いジャンプでクリーンキャッチ。1トライ、5ゴールを決める大活躍だった。連勝スタートを切った流経大は勝ち点9として、2節を終えた時点でリーグ首位に立った。10月2日、セナリオハウスフィールド三郷で昨年2位の日大と対戦。敗れた大東大は10月2日、同じフィールドで東海大、関東大学を破って勢いに乗る東洋大と対戦する。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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