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ラグビー コラム 2026年5月11日

早大が11トライ大勝。弘前の約3000人のファン、沸く。慶大はあらためて防御強化誓う。

ラグビーレポート by 田村一博
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強い風が吹き続けたけれど、空は青く、スタンドには3000人近いファンが足を運んだ。
5月10日に弘前市運動公園陸上競技場(青森)でおこなわれた招待試合、早稲田大学×慶應義塾大学は、試合前、ハーフタイム、試合後の演出にも工夫が多く、午前11時の開場から試合後まで、観客を楽しませる時間が続いた。

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ピッチの上の攻防は、最終的に63-5と大きく開いた。
早大が挙げたトライは前半5、後半6の合計11。試合序盤こそ、攻め込んでもなかなかフィニッシュできない時間が続いた。
ミスでアタックを終える。タイガージャージーにターンオーバーを許す。プレーの大枠はイメージ通りに進めるも、細部の精度が足りなかった。

先制トライは10分過ぎだった。
敵陣22メートル近辺の左ラインアウトから攻めた。FWで2フェーズを重ねた後のBKでのアタックは連係が取れていた。SH大賀雅仁がさばいた球を受けたのはCTB島田隼成。島田は相手をコミットさせながら外に回り込んだSO服部亮太にパスを放る。ボールはFB植木太一から右大外の鈴木寛大に渡り、背番号14がそのままトライラインを越えた。

次に奪った2つ目のトライ(モール)まで約15分を要した早大は、そこからの15分でさらに3トライを重ねた。
30分に再びモールを押し切ると、33分にはFWで杭を打ち込んだ後、SO服部が前に出て、WTB鈴木のトライを呼ぶ。36分過ぎのFB植木のトライは、中盤のラインアウトから大きくボールを動かして攻め切る。29-0とリードをさらに大きくした。

後半最初のトライ(後半12分過ぎ、WTB山下恵士朗)も風上に立った早大が上げたから、試合は一方的になった。
後半16分過ぎ、慶大にモールで1トライを返されるも、2分過ぎには5点を返し(途中出場のWTB若林海翔)、さらにギアを上げた。

39-5としてからの残り20分で早大が挙げたトライは、さらに4つ。パワープレーあり、パスを繋いでのものも見られ、バリエーション豊かに攻めた。
強風でコンバージョンキックが決まったのは11トライのうちの4つだけだったが、ビッグスコアでの勝利だった。

弘前ラグビープロジェクト2026(5月10日)

【ハイライト】早稲田大学 vs. 慶應義塾大学|弘前ラグビープロジェクト2026(5月10日)

ただ大勝にも早大のHO清水健伸主将は、「早稲田がやりたいプレーというか、安定したプレーをあまり出せませんでした」と手放しで喜ぶことはなかった。
「圧倒できている部分と、もっとこだわらないといけないところがはっきり見えました。これからもっともっと精度高くできる印象です」

試合の序盤、バックスがタッチに出されるシーンがあった。そういうところが気になる。「まだまだプライドが足りないというか、もっと精度高くできるはず」と主将の目は厳しい。ただ、「フォワードの、タテにタテに、というところと、力強さは出せたと思うので、そこには自信を持っていいかな、と感じます」と積み上げてきたものへの手応えも口にした。

大田尾竜彦監督は、普段の練習での強度から考えると「もっと(ハードさを)出さないといけない」としながらも、選手間のコミュニケーションの高まりが良くなっていると話した。
SO服部は強い風の中でのプレーに難しさを感じながらも、練習から意識している周囲との連係が生きたところもあったとした。

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ディフェンスの強化を結果に結びつけたい慶大にとっては、自分たちの現在地を知り、もっとタフな日々を送らないといけないと知る80分となった。
試合序盤、攻め込まれながらもスティールで反則を誘ったり、好タックルで押し返すシーンがあったけれど早大の激しさを受け、アタックのテンポについていけなかった。

FL恩田優一郎主将は、「自分たちがやってきたことを遂行し切れませんでした。いいディフェンスができた局面もありましたが、それが短かった。外で走られて連係が切れ、そこからもう一度繋がろうとした時、集中し切れなかった」とピッチの上の状況を言葉にした。
自分たちの武器をもっと尖らせ、一貫性も必要と、やるべきことの多さをあらためて実感したようだった。

青貫浩之監督は相手のアタックのテンポのはやさを鈍らすことができなかったことについて、「最初のタックラーの精度の低さ」について言及した。和田拓ヘッドコーチはブレイクダウンでのファイトで劣勢だったとし、「小さなところへのこだわりの積み重ねを(早大に)教えてもらった」。もっと謙虚になって、この試合で出た多くの課題を修正し、高めていきたいとした

2026年11月23日、関東大学対抗戦で両校が戦うまで半年の時間がある。両校とも狙っているのは大学日本一。弘前での80分は、特に敗れた方にとって大きな熱を生むきっかけになるだろう。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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