人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

ラグビー コラム 2026年5月29日

全員で勇気を持って勝負に出るワイルドナイツ。スピアーズには勢いあり。

ラグビーレポート by 田村一博
  • Line

 


2024-25シーズンのリーグワン、プレーオフトーナメント準決勝でも、この顔合わせはあった。

2025-26シーズンのレギュラーシーズンで2位だった埼玉ワイルドナイツと、レギュラーシーズン3位で、プレーオフトーナメント準々決勝で東芝ブレイブルーパス東京を26-3と破ったクボタスピアーズ船橋・東京ベイが5月31日に戦う。
秩父宮ラグビー場で、またも準決勝での対戦だ。両チームとも好調。今季レギュラーシーズン時に戦ったときも、32-30とワイルドナイツの辛勝だった。昨季の準決勝は28-24とスピアーズの勝利。今回も好ゲームが期待される。

今季からワイルドナイツの指揮を執る金沢篤ヘッドコーチは、「このプレーオフを目指して今シーズンやってきたので、まず、ここを(準決勝進出を)しっかり勝ち取れたことを嬉しく思っています。(レギュラーシーズンを)2位で通過し、いい準備ができた。すごく楽しみにしています」と話した。
大好きな大相撲観戦などでリフレッシュする時間もあったという坂手淳史主将も、「本当にいい準備ができていて、みんなも自信を持っています。僕らのラグビーを表現していく」と表情が明るい。

 

出場予定メンバーを見ると、13番にディラン・ライリーが戻ってきたことが心強い。レギュラーシーズンの第15節(4月18日)以来の出場。HCは、「当初は少し長引く予想もありましたが回復の進捗状況が良かった」と説明し、その幸運を喜ぶ。
スピアーズについて、「それぞれお互いに強みがあると思うけど(自分たちと)似たようなチーム」と印象を口にした。
「非常にプレーの精度が高いですし、キックと強いフォワードを主体にして、うまくエリアを取りながら相手にプレッシャーをかけてくる印象です。それに対して、どうやってうちが対抗していくのか。そこが一番キーになると思っています」

坂手主将も「重さもありますし圧力をかけてくるチーム。プレッシャーをかけてくる方法をたくさん持っているチームだと思いますが、それを頭に準備をしてきたので(相手のしてくることに対して)驚くことはないと思う」と話す。

近年頂点に届いていないチームが、課題として取り組んできたのがトーナメント戦でのプレーの精度と勇気だ。負けたら終わりの戦いの中で、レギュラーシーズンなら仕留められていた好機にプレーが乱れたり、チャレンジできないシーンがあった。
チームは、そこをブレイクスルーして最後まで勝ち切りたいと考えている。

シーズンを通して10番のジャージーを着て、今回も司令塔を任される山沢拓也も、常々、「シーズンが深まった時、最後まで全員でつながったままプレーできるか、そこが鍵」と言ってきた。坂手主将も準決勝前に、自分たちの攻守が前シーズンと比べて大きく進化したと自信を見せ、その理由を、「アタックでもディフェンスでも、全員で同じビジョンを見ながら動ける」とする。

金沢HCは、間違いなく拮抗した勝負となる80分に向け、「試合の中で1回か2回ある決定的なチャンスを掴み切れるかどうか。(勝負は)そこだと思っています。勇気をしっかり出せるか」
そこに対して1年間努力してきたので、その成果を出す時と勝負をかける。

一方のスピアーズは、全身全霊をかけて立ち向かってきた東芝ブレイブルーパスとの準々決勝を制して心身両面で充実しているようだ。フラン・ルディケHCは、「12チームで始まった開幕から、いま、残り4チームになっています。その中で、いい機会をまたこうやって与えられたことに感謝します。今週もいい準備ができています」と自信を見せる。

レギュラーシーズン終盤から9番のジャージーを着て、強いマインドでチームにエナジーを与えている岡田一平も、「ハードなゲームになると覚悟していますし、そのための準備もすごくいい雰囲気でできています。個人としては一貫性を持って自分の役割を全うするだけ」と覚悟を決めた。

出場予定メンバーは、準々決勝の先発メンバーから数人の変更があった。
4番のルアン・ボタがハムストリングを痛めたため、アキラ・イエレミアが入った。HCは、同選手に対して「今季若手で殻を破った一人。試合でもチームに貢献してくれることを期待する」。14番で起用する根塚洸雅については突破力を評価してのものだ。
23番のハラトア・ヴァイレアは終盤にピッチへ送り出す予定。CTB、WTBどちらの位置でもパンチ力あるプレーを見せてくれそうだ。

キック力もあり、走っても前に出られる。好調のFBショーン・スティーブンソンもチームにとっては大きな武器だ。
岡田は最後尾の強力アタッカーについて、「自分一人でもチャンスを作ってくれるだけでなく、コミュニケーション能力も高まっている。(試合中も)はっきりと要求を伝えてくれる」と話し、キーマンの充実ぶりを伝えた。

個も組織も充実している両チームがファイナリストを目指して戦う。点数での競り合いもそうだが、各局面でのやり合いもクオリティーが高そうだ。
ライブで見るだけでは足りない。時間をおいて、映像をチェックしたい箇所がたくさん出てくることは間違いない。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ