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ラグビー コラム 2026年8月10日

【ハイライト動画あり】ストーマーズの気迫に乱れる時間帯も、オールブラックス、終盤の加速で勝負を決める。

ラグビーレポート by 田村一博
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南アフリカとニュージーランド、両国の国歌斉唱。その時の選手たちの感極まった表情は、まさにテストマッチのそれだった。
スタンドに詰めかけた4万7130人のファンが熱気を生み出していた。

世界中のラグビーファンの熱視線が注がれている『グレイテスト・ライバルリー・ツアー』。その初戦、ストーマーズ×オールブラックスが8月7日にケープタウンでおこなわれた。
4つのテストマッチ+ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップに参加する南アフリカ4チームとの4試合、計8試合を戦う30年ぶりの「大」ツアーの初戦はDHLスタジアムが舞台だった。

南アフリカラグビー最大のライバル、オールブラックスを迎えるにあたり、「テストマッチと変わらない」、「この相手と戦えることは一生のしあわせ」と、ベテランのFLデオン・フーリーがチームメートに伝えていたストーマーズは、勇敢な戦いを見せた。
最終的には38-21とオールブラックスが勝利するも、勝負が決まったのは終盤だった。

ストーマーズを率いるジョン・ドブソン ヘッドコーチは、「素晴らしい努力だった。大舞台にふさわしい戦いを見せることができた」と選手たちを称えた。
「65分間、彼らと真正面から戦った。ロッカールームには大きな誇りがある」とした戦いは、オールブラックスが先手を奪って動き始めた。
先制点は前半6分、ラインアウト後のモールを漆黒のジャージーの塊が押し切った。HOサミソニ・タウケイアホがインゴールにボールを置き、SOボーデン・バレットがコンバージョンキックを決めて7-0とした。

そんな立ち上がりを見せたオールブラックスだったが、ハーフタイムを14-7で迎え、スコアは後半16分に14-14となった。ストーマーズのフォワードが奮闘し、勝負の行方は終盤まで見えなかった。
青×白のジャージーに圧力をかけられ続け、スクラムやモールで何度も笛を吹かれる。レフリーの厳しい目はバックスにも向けられ、漆黒のジャージーはこの試合で3枚のイエローカードを受けた(前半途中、13人になる場面も)。

オールブラックス 南アフリカ遠征 ラグビー グレイテスト・ライバルリー・ツアー 2026(8月7日(現地))

【ハイライト】ストーマーズ vs. ニュージーランド

SHイマド・カーンを負傷で早々に失ったストーマーズは、コンテストキックやフォワードのタフなプレーでオールブラックスを苦しめた。
前半16分に7-7と追いついた時はモールを押し切った。トライを決めたのはFLフーリー。試合前からこの試合の価値について話していたベテランは、試合を通じて気持ちの入ったプレーでチームに貢献していた。

苦しめられたオールブラックスの中で奮闘したのはLOのファビアン・ホランドだ。よく働いた。前半終了間際のトライも、この人のラインアウトスティールから始まった。前半だけで9ペナルティと苦しんだチームが崩れるのを防いだ。

後半に入り、16分、ストーマーズはラインアウトからFLフーリーが巧みなプレーでWTBセアベロ・セナトラを走らせてトライ、ゴールでスコアは14-14に。しかし、オールブラックスはベンチから出てきたフィニッシャーたちが好パフォーマンスを見せて勝利を手にした。

勝者はラスト15分で4トライを挙げた。その中のベストトライは後半32分にWTBリロイ・カーターが挙げたものだったか。アンストラクチャーの状況の中でボールを受けたNO8ピーター・ラカイのオフロードパスをカーターがもらう。背番号14は、相手タックルをバランスよくかわして走り切った。

キャプテンを務めたLOパトリック・トゥイプロトゥは試合後、「ストーマーズがこの試合に全力で臨み、とてもフィジカルに戦ってくることは十分に分かっていた」と話し、それに屈しなかった仲間たちの対応力を評価した。

「彼らの仕掛けにかなりディフェンスを強いられましたが、私たちはボールを保持し続け、ペナルティを減らし、相手を疲れさせることができたと思います」
学びになった80分とした。

デイブ・レニーHCは、苦しかった前半に踏ん張った選手たちを「よく耐えた」とたたえた。
「スクラムで何度もペナルティを取られ、相手に前進する機会を与えてしまった。モールでもいくつか反則があった。イエローカードも出た。それでもリードして(前半を)終えられたのは、選手たちがそれぞれの力を出してくれたから」

このツアーの困難さを知る初戦を勝利で終えて、次戦以降も続くであろうタフな戦いに思いを巡らせている。ワクワクする戦いが続く。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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