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モータースポーツ コラム 2026年9月16日

F1イタリアGPにライトニング・マックィーン登場!『カーズ』が映すF1の変化

F1コラム by J SPORTS 編集部
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F1イタリアGPに登場したライトニング・マックィーン

9月4日から6日にかけて、イタリア北部のモンツァ・サーキットでF1イタリアGPが開催された。

決勝では、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが19番手からスタートし、次々とライバルを抜き去る圧巻の走りを披露。終盤にはチームメートのジョージ・ラッセルをかわし、母国で劇的な優勝を飾った。イタリア人ドライバーがモンツァで勝利するのは、1966年のルドビコ・スカルフィオッティ以来、60年ぶりとなった。

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そんな歴史的なレースの前には、グリッド上で別のスターが大きな注目を集めていた。ディズニー&ピクサーのアニメーション映画『カーズ』の主人公、ライトニング・マックィーンだ。

モンツァに現れた実物大のマックィーン

映画の世界を飛び出してモンツァに現れた実物大のマックィーンは、F1とのコラボレーションに合わせた特別仕様の車体で記念走行を披露した。

今回のモンツァ訪問には、『カーズ』らしい物語も用意されていた。マックィーンは、『カーズ2』に登場するイタリアのフォーミュラカーでライバルでもあるフランチェスコ・ベルヌーイから特別な招待を受け、イタリアGPを訪れたという設定だ。

2026年は、第1作『カーズ』が2006年に公開されてから20周年にあたる。さらに、イタリアGP開催中の9月5日は、マックィーンのカーナンバー「95」にちなんだ「ライトニング・マックィーン・デー」でもあった。映画公開20周年、マックィーンを祝う記念日、そしてイタリア出身のライバルとの再会。複数の要素が重なる舞台として、モンツァが選ばれたのだ。

マックィーンとは別に、FIA公式セーフティカーのメルセデスAMG GT 63 PRO 4MATIC+も、『カーズ』仕様で登場。セーフティカードライバーのベルント・マイレンダーも、特別仕様の車両とともに笑顔で写真に収まっている。

『カーズ』を見て育ったF1ドライバーたち

マックィーンの登場を特に喜んだのが、『カーズ』を見て育った若いF1ドライバーたちだった。その代表がリアム・ローソンだ。これまでもマックィーンを「子どもの頃のヒーロー」と表現してきたローソンは、パドックで憧れの存在と対面。本物そっくりに再現されたピストン・カップを手に、マックィーンと記念撮影を行った。

マックィーンのモンツァ登場を知らせたF1公式Instagramの投稿をはじめ、SNS上では大きな反響が起きた。これは、『カーズ』が子ども向け映画という枠を超え、若いドライバーやモータースポーツファンの文化に深く根付いていることを示している。

『カーズ』に憧れたのはドライバーだけではない。過去には、フェラーリのピットクルーの一人が、作中でタイヤ交換を担当するグイドのタトゥーを腕に入れていることも話題となった。

単なる赤い車ではなく一人のレーサー

『カーズ』のクリエイティブディレクターを務めるジェイ・ワードも、今回の企画を見届けるためにモンツァを訪れた。ワードは、『カーズ2』の取材で2009年のモナコGPを訪れて以来、熱心なF1ファンでもある。

『ESPN』が報じたところによれば、ワードは今回の共演について次のように語った。

「ライトニング・マックィーンは、たまたま車の姿をしているキャラクターであって、その逆ではない」

ワードは、マックィーンがF1の舞台に立つことで、キャラクターとしてのリアリティーが増すとも説明している。親子で一緒に楽しみながら、映画の世界と現実のレースを地続きに感じてもらうことが、今回の企画の狙いだった。

ディズニーとF1の提携は2028年まで延長

今回の企画は、ディズニーとF1が展開する「Fuel the Magic(魔法を加速させよう)」と呼ばれる世界的なコラボレーションの一環だ。

両者の提携は2025年に始まり、各地のグランプリではグッズ販売だけでなく、会場での体験、オリジナルコンテンツ、F1アカデミー、慈善活動などを組み合わせた企画を展開している。

今年の8月には提携を2028年シーズンまで延長することが発表された。これまではミッキーマウスと仲間たちが中心だったが、初めてピクサーの『カーズ』が加わり、その最初の大規模な舞台がモンツァとなった。

リバティ・メディア体制で広がったF1の入口

F1では、2017年にリバティ・メディアが商業権を取得して以降、レースそのものに加えて、映像、音楽、ファッション、映画、ゲームなどを通じて新たなファンとの接点をつくる動きも加速してきた。

Netflixのドキュメンタリーシリーズ『Formula 1:栄光のグランプリ』は、これまでF1を見ていなかった層にも、ドライバーやチームの物語を届けた。近年はレゴやホットウィールとの提携も実現し、子どもや家族がF1に触れる入口も増えている。

かつて『カーズ』を見てレースに夢中になった子どもたちは、今ではF1マシンを操るドライバーや、それを支えるクルーになっている。今回のマックィーンの登場と『カーズ』の20周年をきっかけに、新しい世代の中から、未来のF1を担う存在が誕生するかもしれない。

文:J SPORTS編集部

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