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モータースポーツ コラム 2026年8月20日

F1オランダGPが今年で開催終了!成功の頂点で幕を下ろす熱狂のザントフォールト

F1コラム by J SPORTS 編集部
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スタンドがオレンジ色に染まるオランダGP

スタンドがオレンジ色に染まるオランダGP

オレンジ色に染まるスタンドと華やかな演出で、オランダGPはF1屈指の盛り上がりを生み出してきた。多くのファンに愛されるこのイベントが、今月の開催を最後にF1カレンダーから姿を消す。

36年ぶりに復活したオランダGP

オランダGPが北海沿岸の町ザントフォールトで初めて開催されたのは1952年のことだ。1985年を最後にF1カレンダーから姿を消したものの、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の活躍で国内のF1人気が高まったことを追い風に、新型コロナウイルスのパンデミックによる延期を経て、2021年に36年ぶりの復活を果たした。

「レースウィークが戻って来た。2021年の決勝。いま振り返っても鳥肌が立つ」

それ以来、グランドスタンドや周囲の砂丘を埋め尽くすファンは「Orange Army(オレンジ軍団)」と呼ばれ、レースと音楽、エンターテインメントが一体となった3日間の一大イベントをつくり上げてきた。フェルスタッペンも復活初年度から母国GPで3連勝を飾り、ザントフォールトを熱狂の渦に巻き込んだ。

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人気を集める中で決まった開催終了

しかし、オレンジに染まるオランダGPも今年でいったん幕を下ろす。2024年12月、F1とオランダGPの主催者は開催契約を1年間延長すると同時に、2026年を最後にF1カレンダーから外れることを発表した。今年はザントフォールトで初めてスプリントが行われ、復活後6回目にして当面最後の開催となる。

終了の背景にあるのは、人気の低下ではなく、民間事業として開催を続けることによる財務リスクだった。『Motorsport.com』によると、主催者が収支を均衡させるためには、3日間すべてのチケットを完売させる必要があり、土曜日と日曜日だけが完売しても十分ではないという。近年は3日間とも完売してきたものの、今後も同じ状況が続く保証はない。

さらに、来場者1人当たり3ユーロの「fun tax(娯楽税)」も主催者の負担となっている。隣国のベルギーGPとは異なり、オランダGPには政府からの支援もないため、開催権料や運営上の赤字を公的資金で補うことはできない。ディレクターのロバート・ファン・オーバーダイクは、最終的な収支に主催者自身が責任を負う以上、税制や規制を含むさまざまな要素を考慮し、財務リスクを慎重に見極める必要があったと説明している。

F1側はオランダGPの継続を望み、毎年の開催だけでなく隔年開催も選択肢として検討していたと『Motorsport.com』は報じている。ファン・オーバーダイクも、F1との条件が開催終了の原因ではなく、継続を望めば合意に至ることは可能だったとの見方を示している。その上で、続けられなくなるまで開催するのではなく、成功を収めているうちに終えることを選んだと語った。

F1公式サイトによると、F1のステファノ・ドメニカリCEOは、オランダGPがエンターテインメントや演出の面で欧州のグランプリの水準を引き上げたと評価。F2やF3、F1アカデミーの開催を通じた若手育成への貢献や、世界各地のF1イベントにも影響を与えた持続可能な取り組みにも言及し、主催者の決断を尊重する姿勢を示した。

フェルスタッペンが語るオランダのモータースポーツの未来

母国GPの終了を、フェルスタッペン自身は冷静に受け止めている。『GPblog』によると、7月末のハンガリーGP後の取材で、フェルスタッペンはオランダGPがなくなることを「残念」としつつ、サーキットそのものが姿を消すわけではないと強調。復活初年度のオランダGPについては、イベント運営や観客を楽しませる演出の面で、他のグランプリにとっても模範となったと振り返っている。

さらに『RacingNews365』によると、フェルスタッペンは『Formule 1 Magazine』に対し、長期的な財務リスクを避けるために開催終了を選んだ主催者の判断にも理解を示した。

「いつまで続けるべきかを見極め、正しいタイミングを選ぶことが重要だ。素晴らしい数年間を過ごしてきたし、これでいいと思う」

『Grandprix.com』によると、同じ『Formule 1 Magazine』のインタビューでフェルスタッペンは、オランダGP終了後も国内のモータースポーツ人気を維持する上で、新たな才能の登場が大きなカギとなり、政府の後押しも重要だとの考えを示した。

その難しさを示す例として挙げたのがドイツだ。ミハエル・シューマッハの活躍によって、ドイツでは大きなF1ブームが起きた。大手自動車メーカーを抱える自動車大国でありながら、現在はF1のグランプリが開催されていない。ニュルブルクリンク24時間耐久レースのような魅力的なイベントは残っているものの、その開催も容易ではないと語った。

今年のオランダGPは8月21日から23日まで、サマーブレイク明けの初戦として開催される。現在ドライバーズランキング6位につけるフェルスタッペンにとっても、後半戦の巻き返しに向けた重要な一戦だ。

文:J SPORTS編集部

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