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モーター スポーツ コラム 2025年2月26日

8メイクス18台のハイパーカー、9メイクス18台のGT3 ハイパーカーにアストンマーティン、GT3にメルセデスが新規加入

モータースポーツコラム by 皆越 和也
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今季ハイパークラスに参戦のアストンマーティンのヴァルキリー

昨季からメーカー主体のハイパーカークラス、市販レーシングカーを使用するLMGT3クラスの2クラス混走で争われるようになったFIA世界耐久選手権(WEC)。今季はハイパークラスにアストンマーティンのヴァルキリーが、またFIAGT3クラスにはランボルギーニに代わりメルセデスが加わることになった。

ハイパーカークラスでは、昨年途中でイソッタが撤退し、ランボルギーニが参戦を”休止”。さらにポルシェのカスタマーチームだったJOTAがキャデラックの運営を担当することになり、ポルシェの参加台数が5台から3台に減った。

ここへアストンマーティンがこのクラスの名称となった”ハイパーカー”を登場させることになった(他メイクスの車両は”プロトタイプカー”)。市販のハイパーカーであるヴァルキリーのシルエットをほぼそのままに巨大なリヤウィングやバットマンディフューザーで武装したスタイリングは、ライバル勢の車両に見劣りしない迫力を持つ。ハイブリッドではなく6.5LのV12エンジンがストレートで奏でる高いエキゾーストノートは官能的ですらある。初年度からタイトル争いに加われるかは未知数ながら、”ボンドカー”としてカーナンバー「007」(と「009」)を付け話題を集めることは間違いないだろう。

今季各メイクスは2台体制となりキャデラックも2カー体制となった。特に38号車はアール・バンバー、インディカーチャンピオンのセバスチャン・ブルデー、F1チャンピオンのジェンソン・バトンのトリオとなり、今季は昨年以上の速さを見せてくれるかもしれない。

メイクスタイトルを守ったTGRのドライバー布陣に変更はなし。コミュニケーションもより深まり今季もタイトル争いの中心となるだろう。参戦マシンであるGR010 HYBRIDは昨季より大幅な改良は受けていないが、これは既に車両が完成の域に達しているということか?メイクスのタイトル防衛はもちろん、ドライバーズタイトルの奪回とル・マン24時間優勝が今季の大きなテーマとなる。

ドライバーズタイトルを獲得したポルシェは、アンドレ・ロッテラーとフレデリック・マコヴィッキ(今季はアルピーヌへ移籍)というベテランがチームから離れ若返りを図った。5号車は若手中心となりエースカーの6号車はケビン・エストレ/ローレンス・ヴァントゥール/マット・キャンベルという布陣となった。ル・マン24時間を連覇したフェラーリは50号車、51号車ともドライバーに変更はない。

ここに昨年のセカンドグループであったBMW、プジョー、アルピーヌが、そしてアストンマーティンがどう絡んでくるだろうか?開幕前の性能調整(BoP)では、TGRとポルシェには相変わらず厳しいウェイト(いずれも1064kg)が課せられているが、長い決勝レースではどのように影響するか?

なお2月21〜22日にカタールで行われたプロローグ(開幕直前テスト)では、軽量な20号車BMWがトップタイムをマークした。

LMGT3クラスでもランボルギーニが不在となり、WEC参戦を願っていたメルセデスが晴れてエントリーを果たした。これでメーカーはアストンマーティン、BMW、フェラーリ、マクラーレン、メルセデス、フォード、レクサス、シボレー、ポルシェという顔ぶれになった。

メルセデスの2台を運営するのはアイアンリンクスで、車両をランボルギーニからメルセデスにスイッチする形となった。61号車のエースドライバーには、BMWから移籍したマキシム・マルタンが加入。世界各国のGT3シリーズで強さを誇るメルセデスが、WECでもシリーズをリードできるか?

昨季LMGT3の初代チャンピオンとなったポルシェだが、1台は女性ドライバーのチームであるアイアンデイムスと提携(実質的なメンテナンスはマンタイが行う)。92号車のエースはリヒャルト・リエツが務める。
昨年までWECに参戦していた日本のD’station Racingは今季、SUPER GTとスーパー耐久と国内レースへのエントリーを発表。またLMGT3クラスの日本人ドライバーも95号車マクラーレンの佐藤万瑠音だけとなり、一気に寂しくなってしまったのは残念だ。

さて、開幕戦はカタールのルサイル・インターナショナル・サーキットにおいて2月26〜28日に「カタール1812km」として開催される。1812kmというレース距離は、カタールの建国記念日(12月18日=18/12)がその由来。1,000kmレースの約1.8倍という長距離レースであり、時間的にも最大は10時間となる。この時期の気温は最高でも25℃前後と比較的安定しているが、幸先よく今季のスタートを決めるのはどの車両だろうか?カラーリングを変更した車両も多いので、まずは開幕戦でカーナンバーとカラーリング、そしてドライバー体制をじっくり覚えていきたい。

J SPORTSでは、予選を2月27日、午後10時50分〜深夜1時30分(J SPORTSオンデマンド)、決勝を28日午後7時30分〜3月1日午前7時30分(J SPORTS 3/J SPORTSオンデマンド)にLIVEでお伝えする予定。

J SPORTS オンデマンド番組情報

文:皆越和也

皆越 和也

皆越 和也

1961年熊本県出身。1980年代後半に富士スピードウェイで観戦した「WEC in JAPAN」で四輪モータースポーツに目覚め、モータースポーツ専門誌編集部等を経てフリーランスのフォトライターに。SUPER GTは全日本GT選手権がスタートした1993年より、ほとんどのレースを現場で取材している。

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