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モーター スポーツ コラム 2022年11月9日

【FIM スーパースポーツ世界選手権2022 第11戦 マンダリカ:プレビュー】エガーターがタイトルを決めるか?

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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表彰台の中央に立つドミニク・エガーター(ヤマハ)

表彰台の中央に立つドミニク・エガーター(ヤマハ)

中型スポーツバイクの世界選手権「スーパースポーツ世界選手権」はアルゼンチンからインドネシアのマンダリカに舞台を移し、第11戦が開催されます。今回は11月11日(金)〜13日(日)に開催される「スーパースポーツ世界選手権・第11戦」のプレビューをお届けしましょう。

今シーズンも残すところあと2戦・4レースとなり、「スーパースポーツ世界選手権」は昨年のチャンピオン、ドミニク・エガーター(ヤマハ)がシリーズをリードしています。ランキング2位はロレンツォ・バルダッサーリ(ヤマハ)ですが、前戦・アルゼンチンではエガーターが2連勝を飾ったため、ポイント差は72点に拡大。エガーターがチャンピオンをほぼ手中に納めた形となっています。

残り4レースでの最大獲得ポイント数は100点ですが、インドネシアのレース1を終えて両者の間に75点の差ができると、ドミニク・エガーター(ヤマハ)の2連覇が決定します。エガーターはレース1でバルダッサーリよりも前でゴールし、そこで3点以上差を広げればOKということで、心理的も楽なインドネシア戦ということになります。

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来季は共に「スーパーバイク世界選手権」へとステップアップすることになったエガーターとバツダッサーリ。同じヤマハのライダー2人の闘いは、昨年も参戦していたエガーターがコースを知っているという意味でもインドネシアで決着が付く可能性が高いでしょう。

ヤマハライダーの独走が続いた今季ですが、シーズン後半戦に入り、ヤマハ以外のライダーたちも輝きを見せつつあります。前戦アルゼンチンで連続表彰台を得たのがフェデリコ・カリカスロ(ドゥカティ)です。レース1で今季2度目の3位表彰台を獲得した後、レース2では2位表彰台を獲得。今年速さを見せるグランプリからの転向組、ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)やステファノ・マンジー(トライアンフ)が苦戦をする中、過去にもアルゼンチンでレース経験があるカリカスロは今季ベストの結果を残すことになりました。

フェデリコ・カリカスロ(ドゥカティ)は2016年から「スーパースポーツ世界選手権」に参戦したイタリア人ライダーで、昨年まではヤマハでチャンピオンを争っていました。2019年にはランディ・クルメナッハーやジュール・クルーゼル(ヤマハ)とタイトル争いを展開し、ランキング2位を獲得。惜しくもチャンピオンを逃しました。

今季、新規参戦のドゥカティに移籍。アルゼンチンでは彼自身のコース経験はあってもチームとしてもマシンのデータが皆無な中で強さを見せたドゥカティ・パニガーレV2とフェデリコ・カリカスロ(ドゥカティ)の走りはインドネシア戦でも輝くことになるでしょう。なぜなら昨年、カリカスロはインドネシアで3位表彰台を獲得しているからです。

マニュファクチャラーズランキングではすでにヤマハがチャンピオンを決めていますが、新興勢力のドゥカティはカワサキを凌駕し、トライアンフとMVアグスタを引き離しています。しかし、ヤマハ以外の優勝という意味ではトライアンフに先に勝たれていますので、ドゥカティは今季中になんとか1勝したいところです。

現在ランキング6位につけているフェデリコ・カリカスロ(ドゥカティ)は16点差でステファノ・マンジー(トライアンフ)を追いかけます。グランプリからの転向組はこれまた未経験のコースとなるだけにランキングを一気に上げてくるかもしれません。ドゥカティの活躍に大いに期待です。

そして、「スーパースポーツ世界選手権」のニュースとしては来季から2人の日本人ライダーが参戦する見込みであることがわかりました。スーパースポーツ300世界選手権からのステップアップが決まった岡谷雄太、そして全日本ロードレース選手権を戦ってきた阿部真生騎(あべ・まいき)です。

18歳の阿部真生騎の父はグランプリやスーパーバイク世界選手権で活躍したのリックこと阿部典史(あべ・のりふみ)。後の世界チャンピオン、バレンティーノ・ロッシも憧れたという偉大なライダーを父に持つ阿部真生騎ですが、阿部典史は交通事故により彼が3歳の時に死去。祖父で元オートレーサーの阿部光雄から指導を受けてロードレースに挑戦してきました。体制発表はこれからですが、ロッシのスクールを受講して来季はスーパースポーツ世界選手権に参戦する予定です。来季、日本人ライダーが参戦するという意味でも注目が集まりそうなスーパースポーツ世界選手権。チャンピオンを争う2人が今季限りで卒業するということもあり、日本人選手がどこまで活躍できるかを占うという意味でもスーパースポーツ世界選手権の残り2戦は要注目でしょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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