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モータースポーツ コラム 2026年7月22日

【プレビュー】初ナイトレース開催の東京で、日産&ローランドの連勝に期待 | FIA フォーミュラE世界選手権 2025/26 第14/15戦 東京

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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ランキングトップのパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)

ランキングトップのパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)

いよいよ東京大会が開催される電気自動車の世界選手権レース「フォーミュラE世界選手権」のシーズン12(2025年〜26年)。今シーズンも残すところ、東京、ロンドンの2イベント4レースを残すのみとなりました。今年で3回目の開催となる「Tokyo ePrix」は初のナイトレースを実施。決勝レースは夜20時過ぎにスタートするという、日本国内の自動車レースとしては今までにない試みとなります。今回は2026年7月25日(土)26日(日)に開催される「Tokyo ePrix」のプレビューをお届けしましょう。

来季からよりパワーアップした新型マシン「Gen4」へと進化することが決定している「フォーミュラE」。Gen3 Evoによる闘いは日本では見納めとなります。

その最後のチャンピオンを決定する残り4レース。今回の「Tokyo ePrix」はまさにそのチャンピオン候補が絞られる重要なレースなのです。第12戦/第13戦・上海のレースを終え、ランキング首位に立ったのは第12戦で優勝を果たしたパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)=141点。ランキング2位はミッチ・エバンス(ジャガー)=132点、ランキング3位はオリバー・ローランド(ニッサン)=114点、ランキング4位はアントニオ・フェリックス・ダコスタ(ジャガー)=111点、ランキング5位はジェイク・デニス(アンドレッティ)=109点とポイント差を考えると、誰がチャンピオンになるかまだ分からない情勢です。

特に雨に見舞われた第13戦・上海が予測不能な荒れた展開となり、ランキング上位勢が思うようにポイントを積み重ねられず、4位フィニッシュを果たしたパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)がランキング首位に立ちました。ヴェアラインは逆にモナコ、サンヤの合計3レースを無得点で終えており、第12戦・上海での今季2勝目とライバルたちの不振で、ピンチを脱出しました。現状のポイント差ではヴェアラインvsエバンスの王者争いが有力ですが、東京が荒れたレースになった場合、ランキング3位以下のドライバーたちにも大きな流れがやってきます。

荒れた展開となった上海

荒れた展開となった上海

その流れを掴みたいのが母国レースを迎える「ニッサン」です。ディフェンディングチャンピオンのオリバー・ローランド(ニッサン)は昨シーズンのような爆発的な勢いはないものの、今季6度の表彰台フィニッシュで着実にポイントを重ねてきました。当然重要となるのは昨年も日産に地元優勝をプレゼントした「Tokyo ePrix」の結果です。ここで優勝、あるいは2レース連続の表彰台など好成績を残せば、次は彼の地元であり優勝経験もある「London ePrix」が待っています。ローランドと日産は全てをこの東京大会に注ぎ込んでくるでしょう。

「Tokyo ePrix」の過去のウイナーは、マキシミリアン・ギュンター(現DSペンスキー/当時マセラティ)、ストフェル・バンドーン(当時マセラティ)、そしてオリバー・ローランド(ニッサン)の3人。特にローランドは東京で3回全てのレースでポールポジションを獲得していますから、その速さと相性の良さは大きな武器となります。期待せずにはいられませんね。

また、地元という意味では今年で2年目となる「ローラ・ヤマハ」の活躍にも期待。第13戦・上海では序盤に可能な限りエネルギーセーブするという、ギャンブルに出て、これが大成功。見事なオーバーテイクとバトルを披露したルーカス・ディ・グラッシ(ローラ・ヤマハ)が大逆転の優勝を成し遂げました。ヤマハ発動機にとっても今後の活動に向けて重要な意味を持つ1勝となりましたし、何より今季で引退を決めている元チャンピオンのディ・グラッシにとって、忘れられない優勝となりました。昨年の「ローラ・ヤマハ」は地元の日本で期待以上の速さを披露しましたし、良いデータはあるはずですから東京での活躍を期待したいですね。

そして、日本にゆかりのあるドライバーという意味では、元SUPER GT/スーパーフォーミュラのドライバー、ニック・キャシディ(シトロエン)の活躍も楽しみ。今季はシトロエンに移籍して2戦目のメキシコでいきなり優勝を飾りました。日本のファンの熱い応援を受けることになるでしょうから、その結果が楽しみですが、実は「Tokyo ePrix」の直前にチーム代表のシリル・ブレイスが急逝したというニュースが飛び込んできました。レースエンジニアとしても2019年からフォーミュラEで活躍し、2024年の「Tokyo ePrix」ではマセラティのマキシミリアン・ギュンター(現DSペンスキー)の優勝に貢献。昨シーズン「マセラティ」のチーム代表に就任し、今季はそれを引き継いだ「シトロエン」のチーム代表として活躍。43歳という若さで亡くなったチーム代表のためにも、キャシディにはブレイスの思い出の地である東京で熱い走りを見せてもらいたいですね。

来年以降の継続開催も決定した「Tokyo ePrix」。初のナイトレースはきっと勢力図を一変させるドラマティックな戦いになることでしょう。

無料動画

【決勝 ハイライト】FIA フォーミュラE世界選手権 2025/26 第12戦 上海(中国)(7月4日(現地))#formulae

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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