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【FIA フォーミュラE世界選手権 2021 第14戦&15戦 ベルリン:プレビュー】18人が世界王者になる可能性を秘めた刺激的な最終戦
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシニック・デ・ブリース(メルセデス)
電気自動車レース「フォーミュラE」のシーズン7(2021年)がいよいよ最終ラウンドとなる第14戦、第15戦を迎えます。最終戦の舞台はベルリンの急雨国際空港の跡地を利用したテンペルホーフ空港ストリートサーキット。
2021年8月14日(土)15日(日)に開催されるドイツでのベルリンe−Prixを「J SPORTS」では生中継。今回はそのプレビューをお届けします。
さて、いよいよ最終戦ということになるわけですが、今シーズンの大きなトピックスに、「フォーミュラE」がF1と並ぶ世界選手権レースになったことがありました。やっていることはシーズン6(2019年〜20年)と大きくは変わっていないのですが、多くの自動車メーカーの参入により世界選手権へと昇格したことで、そのチャンピオンは「ワールドチャンピオン」の称号を得ることになります。
多くの人がワールドチャンピオンのタイトルの中で最高峰がF1だと思っていいるのは事実ですが、これだけ多くの自動車メーカー、そして元F1ドライバーなど輝かしいキャリアを誇るトップドライバーが参戦するフォーミュラEですから、初めてのワールドチャンピオンを誰が取るかというのは大いに注目すべきポイントです。
しかしながら、ベルリンでの2戦を前にシリーズは大混戦。この2戦で得られる最大獲得ポイントは30点の2戦分=60点(*)ですので、第14戦を前にした段階では数字上、なんと18人ものドライバーにチャンピオン獲得のチャンスがあることになります。シーズン5(2018−19年)は最後の2戦(ニューヨーク)を前に8人でチャンピオンを争った一方、シーズン6(2019年〜20年)は最後の2レースを前にアントニオ・フェリックス・ダコスタ(DSテチータ)がチャンピオンを決めてしまっていた、という状況を考えると18人に可能性があるという今季の状況はかなり異例です。
その原因は13戦を終えて10人ものウイナーが誕生する大混戦ぶり。驚くべきは全25人中19 人のドライバーが3位以上の表彰台を経験していることです。いやいや、こんな大混戦のシーズンはあらゆるモータースポーツカテゴリーをくまなく探しても、なかなか無いことです。
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