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モーター スポーツ コラム 2018年7月6日

【スーパーバイク世界選手権 第9戦ミサノ プレビュー】~絶好調のレイは75点の大量リードを守れるか?

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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ジョナサン・レイ(カワサキ)

「FIMスーパーバイク世界選手権」の第9戦がイタリアのミサノで開催されます。約2ヶ月のサマーブレイクを前にしたシーズンの行方を占う上でも重要な1戦は7月6日(金)~8日(日)に開催されるレースの模様をJ SPORTSでは7月9日(月)にオンエア。またJ SPORTSオンデマンド でも配信します。

前戦のアメリカ・ラグナセカのレースではジョナサン・レイ(カワサキ)が見事に2連勝を飾りました。ランキング首位を争うチャズ・デイビス(ドゥカティ)との一騎打ちになった2つの決勝レースでしたが、レイの走りは安定していて文句のつけようのないダブル優勝でしたね。これでレイは320点を獲得して、ランキング2位のデイビスに対して75点もの差を付けることになり、3レース分のマージンを獲得しました。今回のミサノが終わるといよいよ鈴鹿8耐に向けたテストに入るジョナサン・レイ。彼自身、サマーブレイク明けに余裕を持ってレースに挑めるマージンをミサノでさらに広げたいところでしょう。前戦・ラグナセカはドゥカティのデイビスはもちろんですが、躍進著しいヤマハの2人の前でレースができたことが何よりポジティブだったと言えます。この勢いでさらに連勝して鈴鹿にやって来そう、レイにはそんな勢いを感じます。

一方で75点差に広げられた方のチャズ・デイビス(ドゥカティ)にとってみれば、今回はドゥカティの母国レースということになるので、絶対に負けられない戦いです。イタリアではイモラサーキットでは2016年、17年と2年連続でダブルウインを達成しているデイビスですが、今季はイモラでもジョナサン・レイの2連勝を許してしまいました。やはり母国イタリアで他メーカーに優勝されるわけにはいきません。ここミサノでは勝たないといけないわけですが、デイビスはドゥカティに移籍して以降、表彰台に上がったのが2015年のレース1(3位)だけ。リタイアが多く、相性は決して良くはありません。

チームメイトのマルコ・メランドリ(ドゥカティ)は開幕戦で2連勝して以来、優勝なし。イモラでは3位表彰台には上がりましたが、この時はカワサキの1-2フィニッシュを許してしまいました。ただ、メランドリはドゥカティに移籍した昨年、シーズン唯一の優勝をミサノのレース2で達成しています。2014年のアプリリア在籍時代にも2レース共に表彰台に上がった経験がありますから、こちらは相性が良さそう。彼自身も母国レースとなりますから期待が持てそうです。とはいえ、ドゥカティは第3戦アラゴンのレース2以来、勝利無しという状況。ここで打破できないとサマーブレイク明けはかなり厳しいシーズンになってしまいそうです。

また、2ラウンド連続の優勝を飾り勢いに乗っていたヤマハ勢にとってラグナセカのレースはレイとデイビスに完敗となりました。ドニントンパークで連勝したマイケル・ファンデルマーク(ヤマハ)、ブルノで優勝したアレックス・ロウズ(ヤマハ)もまた鈴鹿8耐をヤマハファクトリーで戦うことが決まっています。ファンデルマークにとってミサノはホンダ時代に表彰台経験がありますし、ロウズは昨年のミサノのレース2でシーズン最上位となる2位表彰台を獲得しています。2人共に得意とするサーキットですから、ジョナサン・レイと鈴鹿8耐を前にカワサキvsヤマハの戦いが加熱しそうですね。ランキング3位のファンデルマークは首位のレイから105点差、ロウズは137点差とポイントのギャップが非常に大きく、自力での逆転はなかなかハードルが高いと言えますが、彼らがやるべきことはレイとのポイント差よりも鈴鹿8耐に向けてジャブを打つということでしょうね。

そして、鈴鹿8耐と言えばレオン・キャミア(ホンダ)もホンダワークスからの出場が決定ということで、今回のミサノでの走りに注目が集まります。今季のキャミアは怪我で実質3戦欠場という不運もありましたが、走れば着実にシングルの位置に上がってくるのは流石。8耐を前に今季ベストのリザルトを残して鈴鹿入りできるか、ホンダファンは見逃せませんよ。

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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