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苦戦を強いられていたバトン? のちに明らかになった真実
さて、今シーズン最大の話題を集めている、RAYBRIG NSX-GTを駆る、元F1チャンピオンのジェンソン・バトンは、予選6番手からスタートを切っていた。だが、ほとんど経験したことがないであろうローリングスタートや、GT300の処理に戸惑っている様子は明らかで、一時は9番手にまで後退。36周目にはピットに戻って、山本尚貴と早めの交代を行なっていた。ただし、タイヤは無交換! となれば、バトンは無理せず、しっかりタイヤマネージメントを行っていたことになる。
逆に序盤のうちに順位を上げていたのが、KeePer TOM’S LC500のニック・キャシディだ。予選は9番手でQ2進出さえ許されなかったものの、じわりじわりと来て16周目にはローゼンクヴィストを抜いて、事実上の3番手に。さらに22周目の1コーナーではオリベイラをパス。このあたりはさすが、昨年のチャンピオンだけはある。そして、オリベイラとクインタレッリが前述のとおり、ドライビングスルーを課せられたこともよって、26周目には正真正銘の2番手につけることとなった。
その頃、小暮とキャシディの間隔は4秒を切るまでに。30周目からは背後に迫り、36周目のヘアピンでインを刺すも、キャシディは前に出るまでには至らず。だが、38周目のヘアピンで軽く接触しながら、待望のトップに立つこととなった。41周目、KEIHIN NSX-GTがピットイン。塚越への交代と合わせ、行なった作業をわずか41秒で済ませたのに対し、45周目にピットに入ったKeePer TOM’S LC500は、平川亮をコースに送り出すのに46秒を要してしまう。
その間にストレートを駆け抜けていったのが塚越、さらに山本だった。前述のとおりRAYBRIG NSX-GTはタイヤ無交換で、ロスを最小限にしていたことが大きく功を奏したわけだ。一方、いったんは塚越と並んだ山本ながら、逆転するまでに至らなかったのが、最後になって影響を及ぼすことにも。
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