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【ツール・ド・フランス2022 レースレポート:第5ステージ】パヴェに笑ったものと泣いたもの この先の戦いを予感させたポガチャルのパヴェ適性と契約なしの危機を乗り越えたクラークの喜び
ツール・ド・フランス by 福光 俊介序盤に形成された6人の逃げは、消耗戦になるメイン集団を尻目に着実に残り距離を減らした。最終盤は4人の争いになって、ニールソン・ポーレス(EFエデュケーション・イージーポスト)が残り1kmでアタック。これに釣り出される形でエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(トタルエナジーズ)が追いかけたものの、残り400mでポーレスを捕まえると同時に失速。ファンデルホールンとのマッチスプリントを制した、サイモン・クラーク(イスラエル・プレミアテック)がツール初勝利を挙げた。
ブエルタ・ア・エスパーニャで山岳賞を獲得し、ジロ・デ・イタリアでもマリア・ローザを着たことのあるクラークだけど、昨年所属したチーム クベカ・ネクストハッシュの事実上の解散が影響し、なかなか今季の所属チームが決まらなかった。イスラエル・プレミアテックから連絡があったのは、年が明けてからのことだった。
「私にもう一度チャンスを与えてくれたこのチームに結果で恩返ししないといけないと思っていたんだ。これ以上ない、最高の結果になったね。今年に入ってからすべてのレースで結果を求めてきたけど、今日がその日だと直感したんだ。」(サイモン・クラーク)
ここにも、“喜”が存在した。逃げていた選手たちにも、メイン集団で激動する展開をこなしていた選手たちにも、パヴェステージならではのドラマがあった。
今大会のハイライトとなりうるステージが終わった。ここからの見どころは何だろう...。いや、次のステージもなかなかのものである。今年最長となる219.9kmのレースは、会期中3カ国目となるベルギーを出発。途中でフランスへと戻って、3級と4級合わせて3つのカテゴリー山岳を通過。フィニッシュ地ロンウィーへの1.6kmの上りは、中腹で最大勾配11%。直前の3級山岳と合わせて、最後の6kmに1日のすべてが集約されそうである。
●ステージ優勝 サイモン・クラーク コメント
「フィニッシュの瞬間は勝ったとは思わなかった。タコ(ファンデルホールン)との差がかなりあるような感じがしていたし、その時にはフィニッシュラインが迫っていた。最後は力の限りハンドルを投げたよ。勝ったかどうかは写真判定が確定するまで信じられなかった。
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