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【ツール・ド・フランス2022 レースレポート:第5ステージ】パヴェに笑ったものと泣いたもの この先の戦いを予感させたポガチャルのパヴェ適性と契約なしの危機を乗り越えたクラークの喜び
ツール・ド・フランス by 福光 俊介「ツールで勝つことを考えたら、最低限このステージで生き残る必要があった。結果としてそれ以上の走りができたね。良いステージだったよ」(タデイ・ポガチャル)
メイン集団に対して13秒先着し、総合系ライダーではポールポジションを固いものに。あとは、マイヨ・ジョーヌをいつ獲りに行くかになってきた。
それでも、ライバルたちもどうにか遅れを最小限に食い止めた。大きなピンチに陥ったヴィンゲゴーは、タイミングを同じくしてポジションを下げていたファンアールトが合流したことで、集団復帰へ息を吹き返した。加えて、トーマスも同じグループに位置していたことから、イネオス・グレナディアーズも加勢。フィニッシュまで10kmを切ったところでメイン集団へ戻った。双頭体制を組んでいたログリッチは大きく遅れてしまったが、ユンボ・ヴィスマにとってはこの先の選択肢が残されたあたりは不幸中の幸いである。
泥だらけになりながらレースを走り終えたマイヨ・ジョーヌ
「今日のところはヨナス(ヴィンゲゴー)の総合成績にダメージがなかったことを喜ぶしかないね。チームみんなで彼を集団に戻そうと力を尽くしたことは、僕にとって誇らしい」(ワウト・ファンアールト)
大多数の走行系ライダーがメイン集団でステージをクリアしたが、ログリッチやオコーナー、アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタン チーム)は前線復帰がかなわず。ログリッチらと同時にクラッシュしていたジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス)は、負傷度合いが大きくリタイアを余儀なくされた。
つい後回しにしてしまったけれど、この日は逃げた選手たちがそのままステージ優勝争いを演じたのだった。そのうちのひとり、タコ・ファンデルホールン(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)がスタート前に語った「逃げた方が楽に走ることができる。仮に追いつかれても集団の人数は少ないだろうし、何より集団内でのポジション争いを避けられるメリットがあるから」との読みが的中した。
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