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サイクル ロードレース コラム 2013年5月28日

ツール・ド・フランスを知るための100の入り口:発展の理由2−コース作りの柔軟性

ツール・ド・フランスを知るための100の入り口 by Naco
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19世紀後半、ロンドンで室内自転車競技が行われるや、6日間レースなどが熱狂的なファンに支持される。

作家アーネスト・ヘミングウェイは作品『移動祝祭日』の中で、競技場ヴェロドローム・ディヴェールの独特の雰囲気を文章にしたいと語っている。木製のバンクがきしむ音や、バンクをアップダウンするその様子などが、彼を夢中にさせていたことがうかがわれる。

そうした熱気は米国でもコピーされ、マディソンスクエアガーデンで、トラックレースが開催されるようになる。2人一組(もしくは3人)で争うポイントレースが「マディソン」と呼ばれるのは、その名残りだ。この競技、ラテン系の国へ行くと、もっと大胆に「アメリケーヌ」、「アメリカーナ」などと呼ばれている。

このように競技場で行われたものが“定住型”レースであるのに対し、道路や小道を利用したロードレースは、“移動型”レースということになる。とはいえ、揺籃期のロードレースは、競技場レースの既成概念を引きずった結果、“定住型”レースからスタートする。

つまり、自由にコースを毎年変えてもよさそうなのに、いつも同じ場所、の繰り返し。それは公園内の一定区間であったり、固定した2ヶ所を結ぶレースであったり。

6都市を結んで1903年に初開催ツールでさえ、複数の土地を結ぶ点では斬新だったものの、最初の2大会は、同一ルートで行われた。距離もしたがって2430km程度と、ほとんど同じだったのだ。

その殻を打破しようという動きが始まったのは、第3回大会から。試しに前年より細切れにして、11都市を結んでみた。

すると、主催者もビックリするような人気を博す。土地に変化をつけることにより、観客の想像力が掻き立てられ、無限の可能性を秘めている予感をもたらしたのだ。

これに味をしめた主催者は、さらなる大々的なブームを巻き起こそうと画策する。訪れる空間はどんどん広がり、形骸化することなく、絶え間なく進化し続けた。

きわめて初期の段階で、フレキシブルな進路を選んだことは、ツールのその後の発展に大きく寄与したのだった。

代替画像

Naco

1999年末、ホームページを立ち上げ、趣味だった自転車ロードレースの情報記事を掲載しはじめる。2000年夏からは、ツール・ド・フランスの現地観戦レポートを開始。同サイトには、ロードレース・ファンたちが数多く訪れている。現在、フリーランスのジャーナリストとして自転車専門誌に記事を寄稿している。

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