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【2017-18 B.LEAGUE NOTEBOOK 29】ミニインタビュー:田臥勇太(栃木ブレックス #0)
B.LEAGUEコラム by 青木 崇メンバーの入れ替えや開幕後のヘッドコーチ交代といった大きな変化によって、シーズン序盤で大苦戦を強いられた栃木ブレックス。しかし、田臥勇太を中心にタフなプレーを継続することとチームの一体感を高めることで、なんとかワイルドカードでのチャンピオンシップ進出を果たした。シーホース三河とのクォーターファイナルでも、田臥とチームメイトは持ち前の粘り強さを発揮したものの、あと一歩及ばずに2連覇を逃した。いろいろあった激動のシーズンが終わった後、ウィングアリーナ刈谷で取材するメディアに対して田臥が話した内容をここで紹介する。
Q 今日の試合についての振り返ってもらえますか?
「細かいちょっとしたプレーというか、抑えるべきところだったり、リバウンドだったり、決め切るところだったりという部分を三河さんのほうが締めるところはしっかり締めてというのが、さすがだったなと思います。なんとか得点源、金丸選手は昨日やられてしまったのでみんなで抑えようということだったんですけど、三河さんのすごさというのは、比江島(慎)選手をはじめ他の選手のところで点数が取れますし、オフェンスだけではなくてディフェンスでも激しく、橋本(竜馬)選手をはじめみんなで…。うちのフリースローは少ないですよね。なかなか中に入っていけなかったという部分があったと思うので、そういうちょっとした1つ、2つのプレーが勝敗を分けたと思います」
Q 今季いろいろ苦しいことがありながらも、三河とここまで戦えるチーム力をつけたことは収穫と考えますが、レギュラーシーズンを通じてどう変わってきたかと思いますか?
「自分たちがどういうチームになりたいかというのを、みんなそれぞれがレギュラーシーズンを通して前を向いて考え続けて、意識し続けて…。チーム全員で戦うのが僕らのスタイルなので、だれ一人下を向かずにやり続けることができたから何とかCSに出ることができたと思います。ただ、CSに入るとそこからジェフも言っていたとおり、また違うゲームというか、またここからシーズンが始まるようなものだという、それくらい昨日今日やっていて、試合中はもちろんですけど、試合前もハーフタイムとか終わった後とかも、“ああ、これがチャンピオンシップだな”と思いながらやっていたので、チーム全員で前を見続けて頑張ってこられた部分は、すごくチームにとってプラスだったと思います。この悔しさを絶対忘れず、次につなげていきたいと思います」
Q この負けは今後につながると思いますが、この試合を通じて糧になると思えば部分は何ですか?
「勝ち切るためにはというところですかね。個人的にもミスが何個かあって、それが命取りになったというか、悔しい部分がすごくあるので…。それがチャンピオンシップだし、三河さんみたいに経験のあるチームはそういうところを作ってしまうと突いてこられてしまうので、個人的にはまた細かい部分を学べたので、次へのモチベーションとなっている部分で、チームとしても本当に長いシーズン戦ってきて、CS(進出)を何とか勝ち取れたんですけど、CSでどう戦って勝ち切るかというのは、チームとして学べた部分だし、先につなげていかなきゃいけない部分だと思います」
Q 試合途中で大差をつけられながらも、オフェンスで焦るところがなかったというのが、今日の追い上げの原因だったと思います。焦らずにやり続けるということも、チーム全体が一貫性を持ってハードにやり続けるというのが出ていた印象がありますが、どう感じましたか?
「そうですね。それもレギュラーシーズンの中で同じ状況だったことが何度もあって、あきらめずに最後までやるには一つずつ返していくしかない。それには、だれが出ても、どんな状況でもディフェンスからしっかりやって、オフェンスもアタックする気持の中に人が動いてボールが動くと、リズムが生まれてくる。それがうまくいったのであのように追い上げることができたと思うので、あとはファンの方の声援ですよね。あのような展開、もし20点離れていてもファンの方々はあきらめずに声を出し続けてくれたし、追い上げる状況になった時はホームかのように盛り上げてくださるので、その後押しというのは本当に追い上げることができたのだと思います」
Q 最後に比江島慎が決めたところ、アイソレーションで行くとわかっていたともいますが、ヘルプに行くか行かないかの判断は難しかったですか?
「終わってからライアンやジェフとしゃべっていたんですけど、まあしょうがないですよね。ギャンブルもできないし、(喜多川)修平だけが守るのではない。状況は1オン1ですけど、どうチームで守るかということだと思いますので、あれは決め切った比江島選手がさすがだなということだったんですけど、まあ、“たられば”になってしまうんですけどね。僕がもっとヘルプに行くべきだったのか、ライアンがずっとしゃべっていて、彼がちょっとでも行く動作をして僕がライアンのヘルプに回るとか、終わったからしゃべれるけどなと言ってたんですけど、それがCSというか、ある意味楽しさだと思います。次に同じようなシチュエーションになったら、どうにしたいと思います。難しかったです、すごく」
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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