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野球 コラム 2023年4月3日

「ここは天国かい?」「いいや、3月の台中だよ」 〜MOBYのWBC・POOL A取材ノート @ 台湾・台中〜

野球好きコラム by オカモト"MOBY"タクヤ (SCOOBIE DO)
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そんな重要な一戦の前にはイタリアのリリーバー、ジョー・ラソーサ(レッズ傘下)など選手たちがサンダル姿で客席エリアにあるお土産屋まできて記念グッズを物色し、それを見つけた観客と交流するなど、超が付くほどのリラックス状態。オランダは今大会初登板の21歳ジェイデン・エスタニスタ(フィリーズ傘下)、イタリアは今大会2度目の先発マット・ハービーによるマッチアップで試合開始。2回にチャドウィック・トロンプの先制ソロ本塁打でオランダに先制されるも、ハービーは力でねじ伏せた全盛期とは別人のような、肉を切らせて骨を断つ老獪なピッチングで4回を1失点で投げきり、味方の反撃を待ちます。

すると4回裏、イタリア打線はセンター方向へ中心にハードヒットを連発、打者一巡の猛攻で一挙6点を挙げ逆転。ただヨーロッパの盟主オランダも6回にザンダー・ボガーツのヒットなどで無死満塁、チャンスを迎えたところでイタリアは試合前にお土産を買っていたラソーサがマウンドへ。すると4番ディディ・グレゴリウスを1球で内野フライ、ジョナサン・スコープとロジャー・バーナディーナを連続三振、無死満塁から三者凡退で切り抜け、胸を拳で何度もぶっ叩き、雄叫びをあげるド派手なセレブレーションをかましチームメートに祝福される、この日1番の見せ場を作りました。

ピアッツァ監督も「けがしてしまうんじゃないか、というくらい心配したさ。水を差すつもりはなかったけど、さすがに落ち着け、と言ったさ!」と漏らしていました。結局イタリアが7対1でオランダを下し、5チーム全てが2勝2敗というカオス状態で全日程を終了。イタリアは失点率でオランダを上回り第3回以来の1次ラウンド突破、東京行きを決めました。

試合後の記者会見で、ボクは「全試合を通してイタリアは積極的なシフトに加え、打線もセンター方向を狙う打撃をしていた様に思われますが、それは意図していたことですか?」と尋ねたところ、ピアッツァ監督は「パナマ戦が無得点、フラストレーションが溜まっていたこともあり、何か作戦を変えなければと思っていた。今日は天候が強く、打者たちにはフィールド一杯を使って強いライナーを打ってくれ、結果ダブルプレーになっても構わない、と指示を出した。結果クラッチヒットが何本か出た。ホームにランナーを返したかったし、何より我々は家(ホーム=敗退)に帰りたくなかった。」と、状況に応じチーム打撃を徹底させる指示を出していました。また「私はチームのスタッフを十分に評価することが、正直出来ていないと思う。だけどスタッフの皆は私に「今回集まった選手たちは本当に尊敬できる」と指摘してくれた。そして、成功する監督には素晴らしいスタッフがいることも理解している。だからこそ私は、スタッフからのレポートをしっかり受け止めることが出来ている。彼らは本当に準備万端なんだ。守備や戦術をスカウティングしている。素晴らしいメンバーで、パーティー(=試合)を少しでも続けられるのは嬉しい。」と、大会を通じてチームスタッフの働きを讃え、彼らから提供される様々な情報をしっかりと利用していたことが分かりました。

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