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松坂大輔
2021年も残りわずか。今年引退を表明した選手から以下の5人をピックアップし、感慨を述べたい。
バスター・ポージー
スマートな引き際だった。昨年は、コロナ禍シーズンの全休を選択した。迎え入れる予定の双子の養子を含む家族の健康を優先したのだ。そして臨んだ今季、個人としてリーダーとしてベストな結果を出した後に引退を発表した。しかも、ワールドシリーズ終了を待って、という気遣いも見せた。まだ34歳。余力を残しての引退だった。
もともとジャイアンツのフランチャイズヒーローで、同球団の2010年、12年、14年の3度の世界一に全て中心選手として関わった。2011年には本塁でのクロスプレーで選手生命に関わりかねない大怪我を負ったが、これがきっかけとなってコリジョン・ルールが生まれた。
2021年、開幕前の下馬評は高くなかったジャイアンツは、球団記録の107勝を挙げナ・リーグ西地区を制した。ポストシーズンでは地区シリーズで宿敵ドジャースに敗退したが、自身2度目のカムバック賞に選出されたポージーは、ジャイアンツ躍進の象徴だった。将来の殿堂入りを期待する声もある。
ライアン・ブラウン
シーズン終盤に引退を表明。もっとも、昨年オフにブルワーズから2021年のオプション契約を拒否され、FA状態にあった。
全盛期のパフォーマンスは圧巻。2007年に34本塁打で新人王、2011年にはMVPで翌年は本塁打王を獲得した。しかも、2011−12年は連続で30本塁打&30盗塁を達成している。
しかし、この人物を語る際に、薬物問題とそれに関する立ち振る舞いは避けて通れない。
2011年オフに、薬物規定違反で50試合の出場停止を宣告された。しかし、彼は提訴し、調停委員会から「処分なし」の逆転裁定を勝ち取った。もっとも、これは無実の証明ではなく、弁護士ドリームチームが検査プロセスの穴を徹底的に突き、「推定無罪」を勝ち取ったのものだ。ブラウンは勝利会見を行い、陽性検体の管理担当者を酷評した。
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