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ルイス・アライズ
1941年のテッド・ウィリアムズ以来の4割打者誕生か?と色めき立つのは尚早かもしれないが・・・
現地時間6月7日、マーリンズの安打製造機ルイス・アライズは地元ローンデポ・パークでのロイヤルズ戦で4打数2安打、打率を.403まで引き上げた。レギュラーシーズンの1/3を越えるチーム63試合目での段階での打率4割は大したものだ。
メジャー5年目のアライズはベネズエラ出身の26歳。ツインズ在籍の昨季は.316でア・リーグ首位打者に。アーロン・ジャッジの三冠王を阻止したとも言える。トレードでマーリンズに移籍した今季も首位打者になれば、史上2人目の両リーグでの打率タイトル獲得で、それを2年間で達成となれば初の快挙だ。
もっとも、ウィリアムズ以降もこの時期まで4割を維持したケースは10度もある。しかし、言うまでもないが、だれもが最終的に4割を達成していない。
シーズン終盤まで4割を維持したケースとしては、チーム134試合目だった1980年のジョージ・ブレット(最終的には.390)、107試合目の1993年のジョン・オルルド(.363で閉幕)がある。
また、ストライキで短縮シーズンとなった1994年、トニー・グウィンはチームが117試合を消化し自身は110試合出場の時点でシーズンが終わったが、打率はなんと.394だった。最後の4割は、チーム36試合目の5月15日だったが。
アライズは今度どうだろう。常識的には4割は難しいと考えるべきだろう。その根拠の一つに、彼の異常に高いBABIP(本塁打を除くインプレー打率)で、何と.417もある。BABIPは一般的には「長いスパンでは3割前後に収束するもので、これが極端に高い打者は幸運に恵まれていると考えるべき」と言われている。したがって、今季のアライズの場合もシーズンが深まるにつれBABIPとともに打率が低下する可能性は高い。
一方で、「長いスパンでBABIP3割」は一般論でしかなく、個別の選手では例外が多々ある。俊足の選手は凡ゴロも内野安打に変えてしまう。イチローがそうで、彼の通算BABIPは.338と高い。シーズン安打数メジャー記録(262)を達成した2004年(打率.372)に至っては.399だった。
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