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野球 コラム 2023年6月9日

打率4割は夢のまた夢?それとも・・・ルイス・アライズに託したい希望

MLB nation by 豊浦 彰太郎
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アライズの場合もトレンドとしてはBABIPは低下していくだろうが、極端には下がらないかもしれない。BABIPの外にある、本塁打、四球、三振とも彼は少ない。積極打法で四球は少ないが、それ以上に三振は少ない。今のメジャーでは大雑把に言えば4打席に1度三振するのが普通だが、アライズの三振率は4.6%と、四球(7.9%)以上に少ない。また、本塁打も今季は4月11日にサイクルヒットを達成した際の一本のみだ。ということは、彼の打率はBABIP次第と言えよう。

それでも理性的には、「さすがに4割は無理でしょ」ということになるだろう。しかし、半世紀以上もMLBを見守ってきたぼくは、過去何度も「絶対無理」と見られていた金字塔が樹立されるのを見てきた。

長い間、三冠王は1967年のカール・ヤストレムスキーを最後にもう出ないだろうと言われていた。ルー・ゲーリッグの2130試合連続出場も、ロジャー・マリスのシーズン61本塁打も、タイ・カッブの通算4189安打も、ハンク・アーロンの通算755本塁打も不可侵と見られていた。しかし、その後どうなったかはご存知の通りだ。

これからも長年MLBを見守り続ければ、そのうち、ジョー・ディマジオの56試合連続安打もひょっとしたら破られるかもしれない。30勝投手だって、投手の起用トレンドが変われば可能性はあると思う。なにせ、本塁打王とサイ・ヤング賞の両方を争うという破天荒な選手すら出てきたのだ。そうなると、4割打者の誕生も絶対にないとは言い切れないのである。

そんなことをいま一度認識させてくれたアライズには感謝だ。

文:豊浦彰太郎

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豊浦 彰太郎

1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]

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