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第73回全国高等学校スケート競技選手権大会フィギュアスケート競技 女子シングルレビュー
フィギュアスケートレポート by 中村康一(Image Works)「昨シーズンはジュニアグランプリが初めてで、早い時期から試合をこなすことに慣れていなかったんですが今季はその経験が生きていると思います。試合への臨み方は、大きく変えたことはないんですけど、どの試合にも、調子が上がらなくてもその時の精一杯の演技ができるようになったと思います」
そして3月には初の世界選手権への出場を控える。
「世界選手権は憧れの舞台です。沢山追い込んで練習して、大舞台を楽しみたいと思います」
かつてはなかなか国際大会への派遣を得られず、実力を発揮させてもらえない時期もあった。この2シーズン、ようやくその真価を発揮できる舞台にたどり着いた。この先、大きなブレイクを果たしたとしても何ら驚かない逸材だ。高校生としての有終の美を飾った今大会、その姿はこれからの活躍を大いに予感させるものだった。
2位 千葉百音
千葉百音
今季、京都の木下アカデミーに移籍した千葉百音。インターハイには3年間、欠かさず出場してくれた選手だ。
「今日はだいぶ緊張してジャンプにミスが出てしまいました。悔しい結果に終わってしまいましたが、今後に生かしていきたいです。全日本が終わってから少しピーキングがうまくいかなかったと感じています」
今季はチームを移籍して練習環境が大きく変わり、またジャンプの改造にも取り組んだ。そのためにシーズン前半はジャンプの完成度が上がらず苦労していた。グランプリシリーズでは結果を残すことができなかったのだが、全日本の頃にようやく仕上がってきた印象だ。ただ今回のインターハイでは、まだ完成の域には達していないことを感じさせるパフォーマンスとなった。
「全日本の時にいい状態に仕上げられていたのでその感覚を忘れずにしたいです。今回も夏の頃のように崩れているわけではないので、しっかりと感覚を思い出して調子を上げていきたいです」
どうも今回の会場の氷は、ジャンプが浮きやすいものであったようだ。それが選手によって好みが分かれ、「上がって跳びやすい」という選手もいれば、「体が傾いて跳びにくい」という選手もいた。千葉選手は後者だったようだ。ただ、ジャンプの完成度が高い選手はアジャストできるケースが多いので、その部分が今後の課題となってくるだろう。ところで千葉選手は、東北高校の代表としても3年間母校に貢献してきた。
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