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18歳のイリヤ・マリニンが強さを証明。FSでのミス振り返り「僕はただそれを乗り越え、次へと向かうだけ」 | 全米フィギュアスケート選手権2023 男子シングル レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部笑顔で手を振るジェイソン・ブラウン
FS「インポッシブル・ドリーム」もまた、卓越したスケーティングが映えた。プログラムの最後の最後で、3Fに転倒があり、たしかに直後のスピンのレベルに響いた。ただ、ジェイソンが紡ぎ出す幸福な時間の中では、そんなミスなどほんの些細なものにすぎない。あらゆる緩急を完璧にコントロールしたステップシークエンスでは、ジャッジ全員がGOE満点を出した。まるで氷上の詩人だった。
「僕のキャリアは、多くの意味で、終わりを迎えていました。でもここのリンクに帰ってきて、再び演技を行い、自分の物語を書き直そうと、僕自身が選んだのです。そして、これこそ、僕が最も誇りに思っていることです」(ブラウン)
FS177.06点、トータル277.32点で、ジェイソはが5年連続8度目の表彰台を楽しんだ。2014年ジェレミー・アボット以来の最年長となる、28歳での全米メダル獲得。フィギュアスケーターとして、喜びも悲しみも味わい尽くしてきたジェイソンは、新しい銀メダルを手に再び競技人生へと漕ぎ出していく。次の旅はもちろん、3月末の世界選手権@さいたまだ。
マリニンやジェイソンと並んで、世界選手権への切符を手に入れたのは、アンドルー・トルガシェフ。21歳の元全米ジュニアチャンピオンは、ひどく遠いところから戻ってきた。故障に苦しみ、丸々2シーズンを棒に振った。今季いくつかの国内ローカル試合を戦い、地方予選を経て、ようやくたどりついた全米選手権だった。
SPは出走18選手中1番滑走。最初の4Tで転倒と回転不足があった以外は、丁寧に、ほぼノーミスでプログラムをまとめあげた。5位78.78点で、表彰台まで6.65点差につけた。
FSは最終グループで戦った。この日は冒頭の4Tを綺麗に決めた。たしかに4回転を飛んだのはこれ1本だけ。しかし3回転を美しく、確実に飛ぶことで、GOEで高い加点を積み重ねた。ステップとスピン1つがレベル3に留まったものの、ダイナミックでパワフルなコレオシークエンスでは、ブラウンに肉薄するほどの高加点を得た。2年間の空白を埋めるような、熱演だった。
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