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デジタルアーカイブについて | 町田樹のスポーツアカデミア 【Dialogue:研究者、スポーツを斬る】 秩父宮記念スポーツ博物館・図書館
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部MK:そうですね。スポーツ資料をアーカイブするにあたって最終的に何をアーカイブしたいのかというと、スポーツそのものです。スポーツは人の活動、営みです。そういったことをアーカイブしていくためには、いつ、どこで、誰によって使われて、誰が持っていたものなのか。そういった管理的な情報、所有者が誰だったのかといった情報も、非常に大切なものだと思います。いつどの大会で使われたのか、誰が使っていたのか。その部分をスポーツアーカイブとしては重視していくべきだと考えています。
M:単純に構造的な情報は、資料を丹念に読み込めば分かってくるものなのですが、博物館を1日歩かせていただいて、先程の3点では足りないと思ったんですよね。何が足りないのか、それは文脈的情報だと思います。資料そのものはもちろん大事ですけれども、そのバックグラウンド、どういうパフォーマンスがなされたのか。それとともにアーカイブしなければ、本当の意味でのスポーツアーカイブにならない。それは皆さんもお話されますが、資料そのものだけではなく、それがどういう競技会で使われたのか、どういう選手によって使われたのか。その器具がどういうパフォーマンスを生み出したのか。その文脈も情報を収集して、メタデータとして添付しなければいけないことを痛感しました。これからも、そういうことに挑戦していかれる、ということですよね。
MK:はい、そうですね。催事情報や誰が使ったのかといった情報を物から採取する。その上で採取した情報を、例えば年表などで整理していきながら、収蔵品のデータベースとしてだけでなく、様々な形のものをつなぎ合わせて総合的なアーカイブとしていくということを目指しています。
M:デジタルアーカイブと一口に言っても、単純に、ある一つの資料をデジタル化して、いろいろなメタデータを付けるだけではなく、それらを集積するようなマザーシップ、データベースをどう構築するか。その設計も非常に大事ですよね。そこでミスが起きると資料にアクセスできなかったり、検索しても出てこなかったりすることがあります。そういうことにも気を使いながら、デジタルアーカイブを構築されているということですよね。
MK:そういった段階にありますね。
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