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ラグビー コラム 2025年7月3日

日本代表のウェールズ代表戦メンバー発表 紙森陽太、石田吉平、テストマッチデビュー 主将はリーチ。「ディフェンスを見てほしい」

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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リポビタンDチャレンジカップ2025 ラグビー日本代表テストマッチが、7月5日(土)、福岡県のミクニワールドスタジアム北九州で開催される。第二期エディー・ジョーンズヘッドコーチ体制2年目の最初のテストマッチ(国代表同士の試合)である。ここから上昇曲線を描くことができるのか、重要な戦いだ。7月12日(土)の神戸での第2戦も含め、キャプテンは経験豊富なリーチ マイケルが務める。ウェールズ代表は2023年のラグビーワールドカップ以降、テストマッチで17連敗中だが、世界ランキング上位国との戦いがほとんどで強豪国の一角であることは間違いない。新旧交代が上手く進んでいないとはいえ、日本代表戦で連敗を止めようと勝利を求めてくるだろう。

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7月3日(木)、記者会見に臨んだジョーンズHCは次のようにコメントした。「リーチがチームに合流してからまだ間もないのですが、早速チームを一つにまとめてくれています。ウェールズも若手主体のチームで、ここから成長させ強化しなければならないという日本代表と似たような状況です。北九州はかなり暑く、両チームにとって難しい試合になりますが、適応できた方が勝つでしょう。我々は猛暑の中、宮崎でトレーニングを重ねてきたので上回ることができると思っています」

 

日本代表の先発15名の総キャップ数は244。リーチの87が最も多く、CTBディラン・ライリー(28)、LOワーナー・ディアンズ(21)、FLジャック・コーネルセン(20)がこれに続く。この3名がチームを引っ張る存在だ。PR紙森陽太、WTB石田吉平はテストマッチデビューとなり、テストマッチの経験値は低いが、HO原田衛、SH藤原忍、SO李承信、FB松永拓朗らリーグワンで実力を示した選手が多い。

ゲームをコントロールするHB団についてジョーンズHCは「藤原はリーグワンNO1のSHです。李は日本で一番のSOだと思っています。ディフェンスに接近してプレーできるし、キック力もある」と話した。抜擢の紙森は、「クボタで非常にいいプレーをしていた。スクラムも良かった」、石田については、「日本版チェスリンコルビみたいな選手。素晴らしいフットワークを持ち、空中戦も強く、トレーニングでも非常に感心する場面があり、選ばないわけにはいかなかった」とその実力を高く評価した。

リザーブメンバーでは、HO江良颯、PR木村星南、LO/FLワイサケ・ララトゥブア、SH北村瞬太郎、SO中楠一期、WTBハラトア・ヴァイレアがノンキャップだが、それぞれに特徴があり、ララトゥブアのパワフルな突進、北村のスピードがどう機能するのかも興味深い。FLベン・ガンターのハードタックルも楽しみだ。ノンキャップの選手が多くなったことについて、ジョーンズHCはこう説明した。「15名のメンバーを怪我で選べなかったことで、このようなメンバーになりましたが、日本ラグビーの選手層は厚くなっています。今回のメンバーは非常に良い準備ができていて、練習にも一生懸命取り組んでいましたので楽しみにしています」。

怪我が理由で選ばなかった選手とは、姫野和樹、長田智希、オペティ・ヘル、ジョネ・ナイカブラ、立川理道、ティエナン・コストリー、シオサイア・フィフィタらを指している。リーチ マイケルキャプテンは言った。「キャプテンに選ばれて光栄ですし、この試合の重要性から責任を感じています。運動量、暑さ対策では上回ることができると思いますし、今週の試合は間違いなくディフェンスがキーとなります。ディフェンスがしっかりできれば、良いアタックにつながると思っています。ファンの皆さんには、ディフェンスに注目してほしいと思います」

対するウェールズは、オーストラリア遠征中のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに、FLジャック・モーガンと、SHトモス・ウィリアムズを送り出している。日本代表戦のメンバーの総キャップ数は先発15名で359。NO8タウルペ・ファレタウの108キャップが飛びぬけて多く、WTBジョシュ・アダムズ(61)、PRニッキー・スミス(54)、リザーブのアーロン・ウェインライト(57)が50キャップ越え。20キャップのHOデヴィ・レイクがキャプテンを務める。オープンサイドFLのジョシュ・マクラウドは、2022年のオータム・ネーションズシリーズ以来の代表復帰。SOサム・コステロウ、LOベン・カーターは2025年のシックスネーションズは怪我で欠場したが、今回の試合で先発復帰。SHキーラン・ハーディは今季初の代表戦出場になる。

マット・シェラットヘッドコーチは、選手選考について語った。「今回の重要なメッセージのひとつは、23人全員で戦う試合になるということ。80分間、フィジカルの強さ、そして練習で積み上げたものを出すことが重要になる。気温も湿度も高くなるだろうし、日本は伝統的にテンポの速いラグビーをするチームなので、我々がそのスピードに対応できるかが鍵になる」。連敗を止めたいウェールズと、停滞気味の代表強化を加速させたい日本代表。互いに負けられない戦いは、7月5日(土)、午後2時キックオフだ。

文: 村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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