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ラグビー コラム 2026年5月30日

【ハイライト動画あり】激しいプレッシャーに「超速ラグビー」不発。日本選抜がホンコン・チャイナ選抜に逆転負け

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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日本選抜とホンコン・チャイナ選抜(HKC選抜)のトレーニングマッチ第2戦は、5月29日(金)、JAPAN BASE (福岡県福岡市)で行われた。第1戦は日本選抜がボールを動かし続けて80-0で快勝したが、第2戦はそうはいかなかった。HKC選抜は第1戦から先発15名のうち13名を変更。キャプテンのNO8ジョシュ・リスティッチを筆頭に主力選手が揃った。日本選抜の「超速ラグビー」を封じるため、フィジカルの強みを生かして激しいコンタクトプレーを連発し、ブレイクダウン(ボール争奪局面)に徹底してプレッシャーをかけた。

午前10時30分、日本選抜SO伊藤龍之介のキックオフで試合は始まった。第1戦ではテンポアップした攻撃でHKC選抜のフィジカルの強みを封じた日本選抜だが、この日は圧力を受けて苦しい展開となる。それでも開始2分、HKC選抜陣深く攻め込んだラインアウトから攻め、最後は伊藤が右タッチライン際のWTB山下楽平にタイミングの良いパスを送り、先制トライをあげる。伊藤のゴールは決まらず、5-0。攻めあぐむ日本選抜だが、19分、PKから速攻を仕掛け、FLアセリ・マシヴォウがトライし、10-0とリードした。風の影響もあったが、この2つのトライ後のゴールがポストに嫌われたのは痛かった。

HKC選抜の最初のトライは前半23分だった。日本選抜の選手を倒し、スティール(ジャッカル)でボールを奪い、WTBハリー・セイヤーズのラインブレイクからWTBチャールズ・ヒグソンスミスがトライ。10-5とすると、前半34分、日本選抜陣深くボールを蹴り込む。ボールは転々としてトライエリアに入ったかに見えたが、日本選抜がトライエリアに持ち込んだとして、キャリバックの判定。トライライン直前でのHKC選抜のスクラムとなり、ここからの攻撃でCTBトム・ヒルがトライをあげる。ショートパスに走り込んで日本選抜のディフェンダー2人を弾きながらの力強いトライだった。これで、10-12と逆転。

ラグビー日本選抜 トレーニングマッチ 2026(5月29日)

【ハイライト】日本選抜 vs. ホンコン・チャイナ選抜

後半は一進一退の攻防になった。後半4分に日本選抜がWTB武藤航生のトライで15-12と逆転すると、10分、HKC選抜はNO8リスティッチがトライを返して、15-19と再び逆転。このトライは日本選抜の自陣22mライン内からの攻撃に対して、素早く間合いを詰めるタックルでボールを奪い返したもので、日本選抜の攻撃を読み切った好ディフェンスから生まれた。

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後半20分からは日本選抜が攻勢に出て、トライラインに迫る。しかし、モールを押しきれずにターンオーバーされ、続く攻撃でもトライラインを背負うHKC選抜の粘り強いタックルに、落球してトライできなかったシーンが2回あった。ここで決めきれなかったことが後に響く。後半25分にWTB武藤、30分には交代出場の北原璃久がトライし、この2本のゴールをFBサム・グリーンが決めて29-19とリードを広げたが、完全に突き放すことができなかった。1トライを許し、29-26とされると、後半37分には、SO伊藤のディフェンス背後へのキックを相手に直接キャッチされるなど攻撃を継続できず、逆転されてしまう。スコアは、29-33。逆転トライに向かって連続攻撃を仕掛けたが、ハンドリングエラーでノーサイドとなった。

中矢陸人キャプテンは「やってきたことを出せた部分もありましたが、悔しいです。相手がブレイクダウンでフィジカルに来たので、受け身になってしまいました」とコメント。2トライをあげた武藤航生は「個人としてもチームとしても良いところと悪いところがありました。遂行力が足りなかったと思います」と話した。ブレイクダウンで圧力を受けたことで、「超速ラグビー」ができなくなり、タックルで倒された選手のサポートが遅れてターンオーバーされることも多かった。プレッシャーを受ける中で、全般的にスキル不足を感じるシーンが相次いだ。大学生も含む若い選手たちにとっては国際舞台での悔しい負けは貴重な経験だ。これを無駄にせず、さらなる高みを目指して成長してほしい。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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