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ラグビー コラム 2025年5月6日

【ハイライト動画あり】神戸スティーラーズ、7トライ奪い今季10勝目。横浜イーグルスはプレーオフ進出逃す。

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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コベルコ神戸スティーラーズ*横浜キヤノンイーグルス

 

横浜キヤノンイーグルス(横浜E)の目標は明確だった。3トライ以上引き離すボーナス点を獲得しつつ勝つ。この試合で勝ち点5をあげられなかった時点でプレーオフ進出の可能性が消滅するからだ。すでにプレーオフ進出を決めている5位コベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)との戦いは、秩父宮ラグビー場に8,899人の観衆を集めて行われた。

午後2時30分、神戸Sボールのキックオフ。開始1分、横浜SのSO田村優が芸術的なキックパスを決める。フィールド中央の右中間から左タッチライン際のWTB松井千士に向かって蹴り上げたボールは、ディフェンダーのFLティエナン・コストリーの頭を越え、走り込んできた松井の胸にすっぽりと収まった。そのまま独走しての先制トライ。イーグルスカラーの赤で染まった観客席が大いに沸いた。

その後もトライ量産のために攻める横浜Eだが、神戸Sのディフェンスを崩し切ることができない。一方、神戸SはSOブリン・ガットランドのトライで、7―5と逆転すると、21分には、ガットランドが自陣から相手陣深くロングキックを蹴り込み、ここで得たラインアウトからの攻撃で横浜Eから移籍のWTBイノケ・ブルアがトライ。14-5となる。横浜Eも28分、SH荒井康植がラックサイドを抜け出してトライラインに迫り、松井が左中間にトライ。SO田村がゴールを決めて、14-12と差を詰める。

33分、今度は神戸Sがラインアウトからの連続攻撃でパスをつなぎ、FB李承信からのパスを受けたNO8サウマキ アマナキが体を反転させてタックルをかわし、古巣の横浜Eを突き放すトライをあげた。スコアは、19-12。スリリングな攻防で観客席は沸いたが、3トライ以上差をつけて勝ちたい横浜Eにとっては、スクラム、ラインアウトが安定せず、苦しい戦いになった。後半は3枚のイエローカードが出て、さらに苦しい展開となる。

後半8分、神戸SのWTB植田和磨が見事なハイパントキャッチから前進し、パスを受けたコストリーが自らのキックを追ってトライラインに迫った。その後、横浜EのLOリアキマタギ・モリがこぼれたボールに飛び込んで確保したが、神戸SのLOブロディ・レタリックがボールを拾おうとしたところ、寝たままボールを離さず、チャンスを消したとしてイエローカードを受ける。神戸Sはここで得たラインアウトからLOワイサケ・ララトゥブアがトライ。15分には、横浜EのLOマシュー・フィリップが、トライラインを背負ったラックの中から相手SHの腕を触って落球させたとしてイエローカード。直後に神戸SのNO8サウマキ アマナキがトライして、33-12となる。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25 D1 (5月4日)

【第17節 ハイライト】横浜キヤノンイーグルス vs. コベルコ神戸スティーラーズ

後半18分、モリが10分間の退場から戻った直後、今後は松井千士がタックルの後に手を使って相手の攻撃を妨げたとしてイエローカードを受けてしまう。攻め込まれたところで、なんとか失点を食い止めようとした反則ばかりなのだが、数的不利の中でパワフルなボールキャリアーが並ぶ神戸Sの攻撃を食い止めるのは難しかった。最終スコアは、47-29。神戸Sは今季10勝目をあげ、横浜Eはプレーオフ進出の望みを絶たれた。

横浜Eの沢木敬介監督は「ラインアウトが取れなかったら試合に勝てない。もともとラインアウトを起点に相手を崩すスタイルですが、そこが今季は安定しなかった」と悔しそうに語った。プレーオフ進出はなくなったが、「来週は嶋田直人の引退試合なのでみんなでハッピーな送り方をしたいと思います」と、今季の最終戦となるブレイブルーパス東京戦(5月10日、秩父宮ラグビー場)を見据えた。

神戸Sはプレーオフに向かって数名の選手を休ませての快勝で、CTBタリ・イオアサ、FB辻野隼大がリーグワンデビューを飾るなど好材料が多かった。しかし、終盤にディフェンスが甘くなってトライを許すシーンもあり、李承信共同キャプテンは、「きついときのディフェンスで、個人が飛び出してしまうなど、修正しなくてはいけない」と反省を口にした。レギュラーシーズン最終節は、5月10日、地元のノエビアスタジアム神戸で静岡ブルーレヴズと戦う。

文: 村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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