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ラグビー コラム 2025年4月7日

【ハイライト動画あり】ブレイブルーパス東京、11トライの猛攻!神戸スティーラーズを圧倒して首位守る。

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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リーグワン屈指の攻撃力を誇る者同士の戦いは思わぬ大差になった。4月6日(日)、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場は快晴、無風の好コンディション。8,053人の観衆は王者の圧倒的な攻撃力を目の当たりにする。試合は午後2時30分、ホストのコベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)SOブリン・ガットランドのキックオフで始まった。東芝ブレイブルーパス東京は、前半9分、CTBマイケル・コリンズが左タッチライン際を抜け出し、サポートしたWTB森勇登がトライをあげる。

 

BL東京はグラウンドのどこからでも果敢に仕掛け、次々にディフェンスを崩した。2分後、今度はCTBロブ・トンプソンが自陣から抜け出し、パスを出したSOリッチー・モウンガがサポートしてトライラインへ迫る。ここは、神戸SのFB山中亮平がタックルで止めたが、モウンガは倒れながら冷静にパスし、好サポートのSH杉山優平がトライをあげた。16分にも森がトライし、21-0としたが、神戸SもWTB濱野隼大がトライし、21-7とする。その後はBL東京にハンドリングエラーやスクラムでの反則が続き、逆に神戸Sは前半30分、濱野が再びトライして、21-14と差をつめる。その後も点を取り合い、前半は33-21とBL東京リードで折り返した。

BL東京の怒涛の攻撃が始まったのは後半開始直後だった。BL東京のキックオフのボールを神戸Sが蹴り返すと、右タッチライン際でFB松永拓朗がボールをキャッチ。フィールド中央のモウンガにパスし、モウンガが突進。ラックから右への展開でトンプソンが右タッチライン際を抜け出すと、松永が右コーナーにトライを決めた。

BL東京はここから13分間で5トライをあげる。キックオフのボールをキャッチして自陣から一気にディフェンスを破るシーンが続き、HO原田衛、FLシャノン・フリゼルらが抜け出したところにサポート選手が湧き出るような攻撃で、あっというまにスコアは66-21となった。BL東京は80分間、縦横無尽にボールを動かしならディフェンスのいないスペースを巧みに攻めた。前半は複数の反則をとられたスクラムも後半は修正し、ディフェンスも一人一人が危ういスペースを未然に埋めて、神戸Sの攻撃を後半は松永貫汰の1トライに抑えた。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25 D1(4月6日)

【第14節 ハイライト動画】コベルコ神戸スティーラーズ vs. 東芝ブレイブルーパス東京

最終スコアは、73-28。会心の勝利にBL東京のトッド・ブラックアダーヘッドコーチは明るい表情で語った。「描いていた絵を見ることができました。絶好調と言っていいパフォーマンスです。アタックコーチ(森田佳寿)がよい仕事をしてくれましたし、80分のホーンが鳴ってもアタックしたのは、攻めたい気持ちの表れだったと思います」。リーチ マイケルキャプテンは、仮想・神戸Sの役目を果たした試合のメンバー外の選手たちに感謝した。「神戸Sのディフェンス、アタックをやってくれて良い準備ができました」。チーム一丸となって連覇を目指すBL東京の勢いを感じる戦いだった。

試合後、リーチ マイケルと、日本代表の後輩であるFLティエナン・コストリー(神戸S)は言葉を交わしたという。コストリーはリーチから「5年前は俺らが神戸に大敗したから」と声をかけられた。その試合とは、2020年2月23日、リーグワンの前身のトップリーグでの0-57の大敗のことだ。場所も同じユニバー記念陸上競技場だった。リーチなりの激励の言葉だろう。

神戸Sのキャプテンを務めたCTB李承信は記者会見で悔しそうな表情を浮かべていた。「自分たちがやりたいラグビーをやられました。試合中に日和佐さんが、ジャージにプライドを持って戦おう、と言ったのですが、本当にその通りだと思いました。もう一度、ファンの皆さんに誇りに思ってもらえるようなチームにしていきたいです」。

BL東京は12勝1敗1分けの勝ち点56で首位をキープ。次節(4月12日)は、今季一度負けている静岡ブルーレヴズと対戦する。神戸Sも敗れはしたが、7勝7敗の勝ち点37で5位は変わらず。4月12日は、浦安D-Rocksと戦う。BL東京、埼玉ワイルドナイツクボタスピアーズ船橋・東京ベイはプレーオフ進出の6位以内を決めている。神戸Sも残り3枠の座を確かなものにするための前を向いて戦い続けるしかない。

文: 村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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