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2011年ニュージーランド大会 決勝 フランス vs. ニュージーランド
2011年の第7回ラグビーワールドカップ(RWC)は、ラグビー王国ニュージーランドが単独で初のホスト国となった。国民が約430万人(当時)という小さな国での世界一決定戦は、国がひとつのスタジアムになったかのように盛り上がった。100年を超えるラグビーの歴史上すべての国との対戦成績で勝ち越す唯一の国代表オールブラックスは優勝を義務付けられていた。
その凄まじいプレッシャーの中で勝ち進んだオールブラックスは、準決勝でライバルのオーストラリア代表ワラビーズと戦う。ワラビーズのHB団は、現在、花園近鉄ライナーズでプレーするウィル・ゲニアとクエイド・クーパーだ。対するオールブラックスのHB団は、ピリ・ウィップーと、現在、東京サントリーサンゴリアスのアーロン・クルーデン。ダン・カーター、コリン・スレードが相次いで怪我をしたための代役SOだった。
ここを切り抜けたオールブラックスの決勝の相手は準決勝でウェールズ代表と激闘を繰り広げたフランス代表。キャプテンのFLティエリー・デュソトワールがオールブラックスの前に立ちはだかる。あまりの緊張でウィップーのプレースキックが入らない。どうなる?オールブラックス。会場のイーデンパークを埋めた観客は手に持ったビールを飲むのも忘れて大声援を送った。熱狂の80分は見る価値十分だ。
2011年ニュージーランド大会 プールA フランス vs. 日本
この大会の日本代表は、元オールブラックスのジョン・カーワンヘッドコーチ、菊谷崇キャプテン体制で臨んだ。2チーム制をとり、プールAで最初に当たったフランス代表戦に必勝を期す。思惑通り、SOジェームズ・アレジの活躍もあって、後半は一時4点差に迫ったが突き放される。最終戦のカナダ代表戦はHO堀江翔太、WTB遠藤幸佑がトライをあげるも追いつかれてしまう。悔しいが、若き日の堀江、FLリーチ マイケル、SH田中史朗らのプレーを楽しみたい。
2015年のイングランド大会は日本代表の歴史的勝利によって、世界のラグビー史の転換点として語り継がれることだろう。【ラグビーワールドカップ100選!】は、日本代表のプール戦全試合と、決勝トーナメント全試合をピックアップ。1991年のジンバブエ代表戦からの勝利以降、24年間勝てなかった日本代表が初戦で南アフリカ代表を破る。それは2012年に就任したエディー・ジョーンズヘッドコーチの緻密なチーム作りと、長期合宿でのハードトレーニングによってもたらされた。たとえば、大会前まで日本代表はどの試合でもボールキープを心掛け、戦略的キックの割合は少なかった。それがこの試合ではキックを多用して南アフリカを慌てさせる。すべてはプラン通り。結果を知っても楽しめる質の高いパフォーマンスを今一度見直したい。
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