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写真:キレのあるステップを見せる植村
筑波大学は24日、日本体育大学に勝利し、2年連続の全国大学選手権進出を決めた。
2勝3敗同士で迎えた対日体戦。前日に慶應義塾大学が早稲田大学に敗れたため、筑波vs.日体の勝者が選手権進出の残り1枠を決める大一番となった。
帝京大学戦以降、2試合連続でスタメンから外れた主将の杉山優平(4年・大阪桐蔭)は「見守るしかない緊張感があった。みんなを信じるしかなかった」と語る。
だが、主将の心配をよそに、試合は筑波が力の差をみせる展開となった。テンポの良い攻撃に加え、ディフェンスでも矢のようなタックルで相手を翻弄。46-23で危なげなく勝利を収めた。
嶋崎達也監督(体育系・助教)は「特に前半はFW(フォワード)が完璧なディフェンスをしてくれた。BK(バックス)も決して体が大きくない中で、身体を張ってくれた」と語った。
試合開始直後にPG(ペナルティゴール)を奪われるも、直後に対抗戦初のスタメンに抜擢されたルーキー・植村陽彦(1年・茗溪学園)が見せた。自陣から一気にゴール前まで切り裂き、チャンスを演出。
2試合連続でゲームキャプテンを務めたFL(フランカー)土谷深浩(4年・福岡)は「あのプレーでみんなが勢いに乗れた」と称えた。
「1年生が試合の入りから積極的なプレーができることは、チームの雰囲気が影響している」と杉山が話すように、植村のランにチームの状態の良さが集約されていた。
その後も、ラインアウトを起点にFWはモール、BKは素早いパス回しがはまり、前半だけで4トライ。ディフェンスでもCTB(センター)嶋田修(3年・大分上野丘)のタックルやPR(プロップ)木原優作(1年・東福岡)のジャッカルが決まるなど、前半はノートライに抑えた。
写真:強さを見せたモール
後半も10分にラインアウトからモールで押し込み、突き放した。だが、ここから日体の反撃が始まる。
14分、ラインアウトから予想外のサインプレーで失点。19分には植村のキック処理のミスをつけ込まれて、連続トライを許した。36-23。2トライ2ゴール差まで詰められた。
日体は勢いに乗ると脅威となる。慶應義塾大学戦では後半20分から12点差をひっくり返し、逆転勝利を収めていた。だが、奪われた2トライは相手のアタックから崩されたものではない。「みんなに焦りはなかった」と土谷。
直後に植村が汚名返上のトライを決めて、盛り返した。その後は、留学生選手のスピードとフィジカルに苦しみ、ゲインを許すこともあったが、戻りながらの泥臭いディフェンスで耐え抜いた。
「相手のやりたいことをやらせなかった」(杉山)と完全に崩されることなく、ゲームを支配した。
そして、最後のスクラムは圧巻。途中出場のHO(フッカー)吉田隼人(4年・長崎北陽台)が仕掛けた。
ゴール前で相手の反則を獲得すると、「これまでのスクラムで押せる感触があった」と、SO(スタンドオフ)島田悠平(4年・國學院久我山)に相談。スクラムを選択した。スクラムで押してアドバンテージを得ると、勝ち越しトライにつなげて、ノーサイド。46-23。
「筑波のやりたいことができた」(土谷)と、試合は筑波の取り組みが大きく発揮された展開となった。接点でのディフェンスでは、相手のノックオンを誘うタックルやゲインさせない泥臭いタックルが際立った。
アタックでも素早く順目に展開。WTB(ウイング)仁熊秀斗やFB(フルバック)松永貫汰(2年・大阪産業大附)といった強力なランナーにボールが渡り、トライを重ねた。
更に、日体戦に向けて「分析、対策してきた」(土谷)と言うラインアウトでも成果を見せた。高い成功率に加え、モールを作らせない相手の圧力を封じた。そのモールで3本のトライを挙げるなど圧倒。
ラインアウトディフェンスでも、前半に2本連続でスチールし、ピンチをチャンスに変えた。対抗戦前半で苦しんでいたラインアウトで成果を出した。
2年連続の選手権進出を決め、土谷は「通過点だけど」と前置きした上で、「早慶明帝から枠を1つ取ったことは自信になっている」と話す。
日本一を掲げた筑波にとって、選手権進出はゴールではない。杉山は「まだ満足していない。ここからがスタート」と気を引き締める。
次戦は対抗戦の最終戦となる。相手は青山学院大学。青学は7位を確定させており、入れ替え戦に向け気持ちを切り替えているだろう。両校気持ちを新たに、引き締まったゲームに期待したい。
文/写真:明石尚之(筑波大学新聞)
【関東大学対抗戦】
◆11月30日(土)
・午前11:30 帝京大学 vs. 慶應義塾大学 秩父宮
・午前11:30 日本体育大学 vs. 成蹊大学 江戸川陸上
・午後2:00 筑波大学 vs. 青山学院大学 江戸川陸上
◆12月1日(日)
・午後2:00 明治大学 vs. 早稲田大学 秩父宮
◆順位 ※4位までが大学選手権出場
1位 明治大学 6勝0敗
1位 早稲田大 6勝0敗
3位 帝京大学 4勝2敗
4位 筑波大学 3勝3敗
*****
5位 日本体育 2勝4敗
5位 慶應義塾 2勝4敗
7位 青山学院 1勝5敗
8位 成蹊大学 0勝6敗
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