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ラグビー コラム 2026年5月8日

東北で初の春早慶。強力スクラムと高速BKの早大。慶大は恩田優一郎主将がタックルで火を点ける。

ラグビーレポート by 田村一博
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初の東北での開催という。
5月10日、青森の弘前(弘前市運動公園陸上競技場)で赤黒と黒黄のジャージーが対峙する。
招待試合、春の早慶戦は同日13時のキックオフだ。

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弘前はかつてラグビーが盛んな土地だった。1960年から1970年代にかけて日本代表として24キャップを獲得、タフなLOとして世界と戦った小笠原博氏(故人)の出身地でもある。
しかし、近年は元気がない。今回の伝統の一戦の招致からは、弘前から再びラグビー文化を発信したい地元の熱が感じられる。

両校の春シーズンの試合は、関東大学春季大会ですでに始まっている。昨シーズンの全国大学選手権で準優勝、関東大学対抗戦Aで3位だった早大はAグループに入り、昨季の関東上位校と戦う。
4月26日、筑波大との初戦を終えた。スコアは45-12。7トライを挙げる快勝だった。

昨季の関東大学対抗戦で5位、全国大学選手権では3回戦敗退となった慶大は、春季大会ですでに2試合を戦った(Bグループ)。
4月25日の日体大戦には45-19と快勝。続く5月3日の流経大戦にも31-5と完勝している。

昨季頂点まであと一歩だった早大は、積み上げてきたスタイルを踏襲し、貫くことでの上積み、そしてニューパワーでチームを前に進めるイメージを持つ。大田尾竜彦監督は「セットプレーを安定させる。ディフェンスを全員で粘り強くやって、アタックではキックとランをうまく使う」とすべての領域でのレベルアップを図り、弘前での一戦に「いいスタンダードを見たい」と話す。

自信を持つのは、最前列の真ん中で清水健伸主将が束ねるスクラムだ。強力なスクラメイジャーが揃う。
筑波大戦では昨季から1番を務める杉本安伊朗と、昨秋はLOとしてプレーすることが多かった新井瑛大が両PRとして出場した。弘前でも、フロントローには3人が先発する。18番には平山風希が入った。

8番のジャージーを着る松沼寛治(副将)の激しさもチームを勢いづけるだろう。
10番はお馴染みの服部亮太が務める。ロングキック、そして自らの仕掛けでチャンスを作る。FB植木太一のランも強力だ。

2年生のLO宮川侑大、CTB名取凛之輔への期待は大きい。今週卒業し、それぞれリーグワンに進んで三菱重工相模原ダイナボアーズ、東京サントリーサンゴリアスでプレーを続ける栗田文介、福島秀法が果たしていたチームへの貢献度が求められている。

指揮官は長くライバル関係にある慶大との対戦について、「非常に緊張感のある相手。秋の公式戦とは違いますが、これまで早慶戦を経験していない選手も複数出ます。そのプレッシャーや、慶應の独特なラグビースタイルを感じることは、チームにとっても選手個人にとっても貴重」と話す。

慶大は、ここまでの春季大会2試合ではベンチスタートだった恩田優一郎主将が6番のジャージーを着る。タックラーの熱がほとばしる。
仲間たちから推されて重責を担う恩田は、青貫浩之監督に「日本一努力するキャプテンじゃないと認めない」と言われ、約束した男だ。母のルーツは八戸と、青森との縁もある。強大なライバル相手に体を張ったプレーを見せるだろう。

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主将とFLでコンビを組む7番の申驥世には、チームを頂点に引き上げる強い意志がある。まだ2年生も、1年時から妥協しない姿勢を強く出している。
NO8の中野誠章はコリジョンの強さに自信がある。黒黄のバックローは、アタックのバリエーションの多い相手に燃える。

ハーフバックスは、森航希、脇龍之介が春季大会から3戦連続でゲームコントロールを担う。その2人も含め、FB田村優太郎以外は昨季レギュラーだった選手はいない。すべての選手に求められるのは、スピードある早大のアタックを止めるディフェンスだろう。

青貫監督は「大学でいちばんのディフェンスを目指す」ターゲットに届くために、伝統の泥臭さと組織力を両輪にチーム作りを進める。
アタックでは個々の力に頼るのではなく、全員がつながって、タテ、ヨコ、裏と、すべてのスペースを攻めていきたい。

「春は小手先に頼らず、土台、ベースのところがどれだけ成長しているかを確認する時期」と考えているが、チーム全員で決めた大学日本一を叶えるためには、好敵手は倒さなければいけない相手。「負けてはいけない」、「負けない」の強い意志を全員が持ってキックオフを迎える。

100回を超える定期戦の歴史を持つ戦いは、季節を問わずプライドがぶつかり合う。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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