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ラグビー コラム 2019年10月4日

勝ち点伸ばしたいオーストラリア ジョーダン・ぺタイアはRWC同国最年少デビュー ラグビーワールドカップ2019 オーストラリア vs. ウルグアイ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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熱戦の続くラグビーワールドカップ(RWC)は、各プールの順位争いが熾烈を極めている。プールDは、10月4日現在、ウェールズが2勝をあげ、ボーナス点も含む勝ち点9で首位に立つ。フィジーは1勝2敗ながらボーナス点3を加え、計7点で2位につけ、1勝1敗でボーナス点2のオーストラリアが追う展開だ。4位は勝ち点5のジョージア。フィジーから歴史的勝利をあげたウルグアイは、そのときの勝ち点4のみで最下位。
オーストラリアvs.ウェールズ ノーサイド(9月29日撮影)

5日、大分スポーツ公園総合競技場で行われるのは、オーストラリア対ウルグアイ。ウルグアイの劣勢は否めないが、どこまで点差を詰められるのか。しかし、オーストラリアはこの試合で4トライ以上のボーナス点を奪うことが重要になる。フィジーが調子をあげてきたこともあり、フィジー戦を残すウェールズが確実に勝ち点を伸ばすかは未知数だからだ。できるだけ勝ち点を稼いでおきたい。

突破力あるCTBテヴィタ・クリンドラニ(9月29日撮影)

10月2日に発表されたオーストラリア代表のメンバーは、ウェールズ戦から先発で12名の変更がある。2戦連続の先発はPRアラン・アラアラトゥア(182㎝、125㎏、25歳)、キャプテンのFLマイケル・フーパー(182㎝、101㎏、27歳)、WTBデイン・ハイレットペティ(190㎝、100㎏、30歳)。ハイレットペティも、ウェールズ戦はFBだったので、BKラインは全ポジションが違うメンバーになった。

HB団は、強気なSHニック・ホワイト(173㎝、84㎏、29歳)と、SOクリスチャン・リアリーファノ(179㎝、95㎏、31歳)。ウェールズ戦で途中出場し、チームの勢いを引き出したマット・トゥームア(182㎝、90㎏、29歳)は、インサイドCTBに入る。突破力あるCTBテヴィタ・クリンドラニ(192㎝、102㎏、28歳)は、力強い突進でチャンスを作るだろう。

注目はWTBジョーダン・ペタイア(190㎝、98㎏、19歳)だ。RWCの登録メンバー31人で唯一のノンキャップ。つまり、オーストラリア代表として国代表同士の試合に出ていなかった選手だ。2000年生まれ。19歳での出場は、オーストラリア代表史上最年少でのRWC出場になる。オーストラリアとしては3番目の若さでの代表デビューで、RWCでデビューしたという意味では、日本のパナソニックでもプレーしたベリック・バーンズ(RWC2007)以来のことだ。スーパーラグビーのレッズに所属し、しなやかさと力強さを兼ね備えたランで、ユースレベルから才能は際立っていた。昨年11月のイタリア代表戦でデビューのチャンスがあったが、大腿部の怪我で直前にメンバーを外れた。今年もケガが多く、いよいよ大器のデビューである。
格上のフィジーに勝利し、喜ぶウルグアイの選手たち(9月25日撮影)

ウルグアイは、9月29日のジョージア戦から先発で10名の変更。HOヘルマン・ケスレル(183㎝、109㎏、25歳)、LOマヌエル・レインデカル(203㎝、113㎏、22歳)、SOフェリペ・ベルチェシ(183㎝、81㎏、28歳)、WTBニコラス・フレイタス(176㎝、90㎏、26歳)、CTBアンドレス・ヴィラセカ(184㎝、97㎏、28歳)は3戦連続の先発となる。すべての試合で100%の力を出し切るウルグアイは、9月25日、格上のフィジーを破ったが、そこから中3日というハードなスケジュールで対戦したジョージアには、さすがに体が重く感じられて完敗した。さらに中5日で強豪オーストラリアと戦うのは酷な日程だが、全試合の時間をずらすRWCでは、一部のチームが苦しい日程になることがある。日本代表も過去に何度も苦しめられてきた。ウルグアイは、今回も粘り強く戦うだろう。飽くなきタックルでオーストラリアのミスを誘いたい。
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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