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ラグビー コラム 2019年6月8日

春は苦戦の慶應義塾、初勝利を目指し大東文化と対戦。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 慶應スポーツ新聞会
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令和初の注目の早慶戦。慶應義塾大学は栗原由太(環4・桐蔭学園)が3戦連続欠場となり、相部開哉(政3・慶應)がスタメンに復帰した。

一方の早稲田大学は主将・齋藤直人が欠場するも、中野将伍、岸岡智樹など、主力級の選手が多く出場し、フルメンバーに近い布陣で早慶戦に臨んだ。

去年のスターターが多く残るスター軍団早大に対して、「Unity」を掲げ、チーム力に自信を深める慶大がどこまで戦えるかが注目された。

前半は、早大の独壇場だった。前半5分、慶大の陣形が十分に整っていない中、内側に寄っていたせいで手薄だった左サイドを突破した相手NO8(ナンバーエイト)に独走トライを許す。

続く8分、敵陣でプレーしていたところ、早大CTB(センター)中野からオフロードパスをもらったWTBに左サイドでラインブレイクを許し、失トライ。いきなり出鼻をくじかれる。

早急にディフェンスを立て直したい慶大だったが、12分にCTB中野のグラバーキックから10番岸岡のトライにつながる早大のアタックを止められず、またしても早大の圧倒的なタレントを誇るBK(バックス)陣に翻弄される。

その後、慶大は強力なFW(フォワード)陣で敵陣奥深くまで攻め込むも、早大の堅牢なディフェンスや、アタックのミスなどにより、得点につなげられず、前半を0-19と折り返す。

迎えた後半。開始まもなく、早大の岸岡にラインブレイクを許し、後半最初のトライを献上する。

なんとか反撃したい慶大。FW陣とBK陣が一体となったアタックで敵陣に攻め込むと、後半6分にインゴール前のラックからパスを受け取ったCTB三木亮弥(総3・京都成章)が待望のトライを決めた。

「FWで攻めていて、トライを取り切れない場面が多かったので、BKがしっかり積極的にアタックに参加しようという意識を前半から後半に変えた。それがうまくはまって良かった」と慶大最初のトライを振り返った。

ここから波に乗りたい慶大だったが、10分と22分にBK陣のボールキャリーを止められず、失トライ。再び点差を広げられる。

写真:副将・川合の今季初トライ

その後、FW陣を中心としたアタックで敵陣を攻め、試合の流れが徐々に慶大に。すると、28分、ピックアンドゴーからFL(フランカー)川合秀和(総4・國學院久我山)が相手ディフェンスを押し切り、グラウンディング。5点を追加する。

しかし、反撃はここまでで、12-36と因縁の相手に対して悔しい敗戦を喫した。

写真:スクラムでは早大を圧倒した

令和最初の早慶戦を勝利で飾れなかった慶大。この試合で早大の6トライ中、5トライを挙げたのは、BK陣。早大ラグビーの真骨頂である「展開ラグビー」を見せつけられる形となった。

それに対して、ゲームキャプテンの川合は、「自分たちは内寄りになってしまい、外側をうまく攻められてしまったことが反省点」とスペーシングの面で課題があったことを認めている。

また、「今日は横とのコミュニケーションがうまくいかなくて、1対1でディフェンスをしてしまった」とBKリーダーの三木が振り返った。

一方のFW戦は、大山祥平(経3・慶應)と山本凱(経2・慶應)が欠場するなど、フルメンバーではなかったものの、慶大に軍配が上がった。

「スクラムはかなりヘビーな選手がやってきて、よくやってくれたな、と思っている」と栗原HC(ヘッドコーチ)も満足気だった。

次戦の対戦相手は、大東文化大学。去年の大東文化大を支えた2人の留学生が抜けたものの、FW陣とスクラムが強力であることには変わらない。

そういうチームに対して、慶大の強力なFWがどこまで通用するかがみどころであろう。「今日出た反省を生かして、チームとして次の試合でフォーカスしていたところを達成できるように頑張りたい」(三木)。

大東文化大戦で早大戦の反省を生かし、進化した姿を見せつける。

慶應義塾大学と大東文化大学の試合は、6月9日(日)午後0:55から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

文/写真:竹内大志(慶應スポーツ)

慶應スポーツ新聞会

慶應スポーツ新聞会

慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト

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