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今季のオーストラリア(豪州)勢の救世主は、ワラターズだろう。
先週末、南半球各地で「スーパーラグビー2018プレーオフ」の準々決勝4試合が行われた。
21日(土)、シドニーのアリアンツ・スタジアムでは、豪州カンファレンス1位のワラターズと、ニュージーランド(NZ)カンファレンス4位のハイランダーズが激突。
今季のワラターズはレギュラーシーズンでハイランダーズに大勝(41-12)している。
この勝利は、豪州勢のNZ勢に対する40連敗を止める、豪州全体にとって喜ばしい勝利だった。
昨季、豪州勢はカンファレンス首位であるはずのブランビーズ(6勝9敗)が、NZで最下位のブルーズ(7勝1分け7敗)を勝ち点で上回ることができず。
そこへきて、今季は対NZ勢の連敗記録を更新(40連敗)。ファンもすっかり意気消沈していたであろう状況で、ワラターズが一矢報いて不名誉に歯止めをかけた。
そして迎えたプレーオフ準々決勝の相手は、奇しくもふたたびハイランダーズ。
因縁めく対決では、すでに試合前の時点で、シャークス(南ア)を下したクルセイダーズ、そしてチーフスとのNZ対決を制したハリケーンズの準決勝進出が決定していた。
つまりここで豪州勢唯一のプレーオフ進出チームであるワラターズが敗れれば、ベスト4のうち3つをNZチームが占める。豪州としては受け入れがたい光景だ。
しかもワラターズは豪州勢の首位チーム。相手はNZ勢とはいえカンファレンス4位。余計に負けられないであろう構図だった。
試合は前半、ハイランダーズが主導権を握った。
序盤はペナルティゴール(PG)の応酬。お互い反則により、ワラターズがPG2本で6点、ハイランダーズが3点を加えた。
ワラターズの3点リード(6-3)で迎えた前半9分だった。
ハイランダーズは左ハーフウェイ付近のラインアウトからアタック開始。
波状攻撃から逆目に振ると、ギャップを見つけたSOリマ・ソポアンガがラインブレイク。ラストパスを受けたWTBワイサケ・ナホロが、豪快に右隅に押さえた(ゴール成功)。
ハイランダーズはFLジェームズ・レンティースが2度連続でボールに絡んで反則を誘発するなど、ブレイクダウンワークなどからもペースを握った。
さらにハイランダーズは前半24分、CTBロブ・トンプソンがクリーンブレイクから中央へ独走トライ(ゴール成功)。6-20とリードを拡大した。
前半32分にはスクラムプッシュからコラプシングを奪ったハイランダーズ。ショット成功で6-23。
ワラターズはラインアウトでもミスが続いた。セットプレーが不安定で反則も多く、前半は完全にハイランダーズペース。
ビジターが17点リード(23-6)で前半を終えた。
ハイランダーズは後半の出だしも主導権を渡さなかった。
均衡は後半10分に崩れた。
ワラターズは自陣での大ピンチから一転、元パナソニックのWTBタンゲレ・ナイヤラボロがインターセプト。
そのまま敵陣へ侵入すると、ここでPRセコペ・ケプの突進に対し、ハイランダーズのWTBナホロがハイタックル。シンビン(10分間の一時退出)となった。
そしてワラターズは10分間で逆転を遂げた。
シンビンで14人となったハイランダーズをエリア外側で崩していき、後半12分にSOバーナード・フォーリーがトライ。
後半15分にはSHニック・フィップスのイーブンボールの確保から即座に左展開。CTBカートリー・ビールが疾走し、最後はFBイズラエル・フォラウが飛び込んだ。
さらに3分後、ふたたびSOフォーリーがサポートランから決めきり、相手が14人の10分間で21得点(3トライ3ゴール)。
27-23と大逆転を披露した。
後半30分にはPGで3点追加。リードを7点(30-23)としたワラターズ。
しかしハイランダーズも怒濤の攻めでゲインラインへ食い込む。ついにはインゴールに迫られTMO判定となったが、ここはトライ認定ならず。
しかしこの一連の攻防のさなか、反則を犯した途中出場のパディ・ライアンがシンビン。ワラターズは残り6分で14人となった。
しかしゴール前のスクラムでFW陣が奮闘し、さらにハイランダーズにハンドリングミスが続いたこともあり、再三ピンチを脱出。
最後はマイボールスクラムの最中に80分間のホーンが鳴り、ボールを出してノーサイド。
30-23で逃げ切り、ワラターズは3年ぶりのプレーオフ準決勝進出。
敗れたハイランダーズは3年連続で準々決勝敗退。今季終了後に英ワスプスへ移籍する司令塔ソポアンガにとっては悔しい別れとなった。
ワラターズは次戦、7月28日、敵地・南アフリカへ乗り込み、同国カンファレンス首位のライオンズと準決勝を戦う。
果たしてふたたびNZ勢を破った豪州の星、ワラターズはどんな闘いを見せるか。
トーナメントのもうひとつの山、クルセイダーズ×ハリケーンズの勝者とのファイナルを制し、2018年の王者に君臨するのはどのチームか。過酷な闘いは最終局面へ突入する。
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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