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モータースポーツ コラム 2026年8月14日

真夏の決戦、鈴鹿を舞台に第2ラウンドへ

SUPER GT by 島村 元子
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第4戦 GT500クラス決勝

前回の第4戦富士大会からわずか3週間。早くもSUPER GTの戦いが控える。次なる舞台は三重・鈴鹿サーキット。ここのところ台風上陸等の影響を受けて大気が不安定なこともあり、レースウィークの天候を予想するのは難しいが、できる限り雨が降らず、また酷暑のような厳しい暑さにもならず安全にレースが実施できることを願うばかり。一方、各車が搭載するサクセスウェイトも重くなっており、真夏の鈴鹿は、いかにうまくレースをマネージメントできるかが問われる一戦になりそうだ。

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後半戦とは言うものの…

全8戦で開催されるSUPER GT。今シーズンは第3戦マレーシア・セパン大会が延期扱いとなり、全7戦で展開する予定だった。だが、前回第4戦富士大会においてその代替レースに対する発表があり、最終戦のもてぎ大会で2レース制のダブルヘッダーを行なうことがアナウンスされた。一方、今回の鈴鹿は位置づけとしては”第5戦”だが、4戦目となるため事実上前半戦最後の一戦ということになる。1つレースが減ったことで、これまで各レースの重みが変わってくると覚悟していたドライバーやチームにとって、この変更が吉と出るか凶と出るかはチームによって状況は異なるだろうが、いずれにせよ、従来どおり8戦の戦いを目にすることができるファンにとっては、大歓迎だろう。

昨年、セパンでの一戦が復活したことで、それまで5月開催だった鈴鹿は2年ぶりの8月開催となった。かつて鈴鹿1000kmを含め、真夏の厳しいコンディション下でレースが行なわれてはいたが、さまざまな要素が異なるなかで久しぶりにタフな一戦となった。ここで勝利したのは、No.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正高星明誠)。予選2位からの逆転勝利だった。その予選でも日産陣営が快走を見せていただけに、今年も活躍が期待できそうだ。開幕戦岡山ではNo.12 TRS IMPUL with SDG Z平峰一貴ベルトラン・バゲット)、第2戦富士では23号車が3位表彰台に上がったが、前回の富士では獲得ならず。だが、もともとZは鈴鹿のコースを得意としているだけに、今シーズンから新たにブリヂストンタイヤを装着するNo.24 リアライズコーポレーション Z名取鉄平三宅淳詞)も、表彰台の一角を意識したパフォーマンスを見せようと意気込んでいるはずだ。

一方、約3ヶ月という長いインターバルを最大限活用してパフォーマンス改善をやってのけたのは、ホンダ陣営だ。前大会の予選では、No.8 #8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT(太田格之進大津弘樹)がPRELUDE-GT初のポールポジションを獲得しただけでなく、トップ3を独占。決勝では、予選2位から戦略を駆使して強い戦いを見せたNo.100 STANLEY HRC PRELUDE-GT山本尚貴牧野任祐)がトップチェッカーを受け、8号車も2位に続いた。優勝した100号車はランキング3位に浮上し、サクセスウェイトも54kgになったが、今回、他のホンダ陣営は比較的軽めのサクセスウェイトでの戦いが可能。なかでも、GT500クラスで唯一のダンロップタイヤを装着するNo.64 Modulo HRC PRELUDE-GT大草りきイゴール・オオムラ・フラガ)は、前回の大クラッシュからの復活の一戦となるだけに、ホームコースの鈴鹿での走りに注目したい。

そして、開幕戦から実に安定した結果を残しているのは、トヨタ陣営。なかでもディフェンディングチャンピオンであるNo.36 au TOM'S GR Supra坪井翔山下健太)は開幕から2連勝し、前回はQ1敗退の11位から決勝はコツコツとポジションを上げて4位フィニッシュ。坪井は「事実上の優勝」と自信を覗かせ、山下は「サクセスウェイト等のハンデを吹き飛ばすくらいクルマがいい」と、ずば抜けた戦闘力を好調の理由にあげた。確かに、36号車は他車より頭ひとつ抜け出した状態であることは紛れもない事実だが、他のトヨタ勢も粘りある戦いを続けている。ポイントこそ20点差と大きいが、ランキング2位につけるNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra福住仁嶺大嶋和也)やNo.38 KeePer CERUMO GR Supra大湯都史樹小林利徠斗)の存在も侮れない。昨年の鈴鹿同様に、ウェイトをものともしない戦いを見せようと、準備に勤しんでいることだろう。

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「マルチメイク」の鈴鹿最終決戦

SUPER GTでは、来シーズンからGT500、GT300両クラスにおいて、それぞれワンメイクタイヤでの戦いが開始する。開発や供給にかかるコスト削減を考慮した苦渋の選択だが、多くの車種が参戦するGT300クラスには、現在4メーカーが参入している。各車両の足下を支えてきたメーカーとしては、過酷なレースとして位置づけられる鈴鹿での最後のコンペティションを制したいという気持ちが大きいのではないだろうか。当日の天候は当然のこと、搭載するウェイトやコースコンディションなど、さまざまな要素を加味してタイヤを持ち込むことになるが、それぞれがプライドをかけて鈴鹿に臨むに違いない。

一方、ランキング争いに目をやると、これまでの3戦で表彰台を獲得したチームが僅差で並んでおり、いかに混戦であるかがわかる。序盤戦で手堅いレースをし、前回の富士で3年ぶりに勝利を掴んだNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)を筆頭に、上位陣はポイントを積み上げることが至上命令となる。ライバルよりひとつでもふたつでも上の順位でチェッカーを受けることがより大事になるため、予選、決勝ともに熾烈なポジション争いを繰り広げることになりそうだ。

また、活躍が待たれるのが、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)。今シーズンは第2戦富士でポールポジションを手にしているが、レースではトラブルなどでまだ入賞できておらず、なんとか軌道修正したい。昨年は鈴鹿でポールポジションを獲得しているだけに、積極果敢な戦いを見せてくれるのではないだろうか。61号車に限らず、後半戦を見据えて足がかりをつかみ、上昇気流に乗ろうと攻勢を強めるチームの出現を期待したい。

昨年は午後3時30分に号砲となったレースだが、今年は2時間早いスタートに。天候次第で気温、路面温度もかなり高いコンディションでの300kmレースになるかもしれない。なお、現地観戦においては日焼けや熱中症などが懸念される。鈴鹿サーキットでは、日傘や雨傘が使えるエリアを拡充しているようなので、快適な観戦のためにもしっかりと対策をお忘れなきように。

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文:島村元子

島村元子

島村 元子

日本モータースポーツ記者会所属、大阪府出身。モータースポーツとの出会いはオートバイレース。大学在籍中に自動車関係の広告代理店でアルバイトを始め、サンデーレースを取材したのが原点となり次第に活動の場を広げる。現在はSUPER GT、スーパーフォーミュラを中心に、ル・マン24時間レースでも現地取材を行う。

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