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モータースポーツ コラム 2026年8月5日

SUPER GT第4戦、勝敗を決したタイヤ戦略

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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GT500クラスの優勝記者会見の様子

多くを語らず、託された任務を確実に遂行する。
ドラマに出てくるヒーローの多くがそんなキャストとして描かれる。もちろん任務を100%完遂できない場合もあり、それが目標達成できなかった要因とされることがある。
それは黒くて丸く路面に接する重要なエレメント。そう、タイヤ。

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3ヶ月ぶりにSUPER GTマシンたちの咆哮が富士スピードウェイに戻ってきた。マレーシアのセパンで行う予定であった第3戦が延期されて迎えた第4戦。
GT500クラスでは今シーズンデビューしたホンダのプレリュードの第1戦、第2戦での戦績では、今シーズンの苦戦が予想されたが、第4戦の練習走行から速く、予選でもトップ3を独占。サクセスウェイト(SW)が少なかったということもあるけれど。
3ヶ月のインターバルを利用してシミュレーションを行い、ネガティブファクターを潰し、ホンダ陣営のチームに共有。そして、そこにタイヤメーカーが加わって臨んだ一戦。
プレリュード5台中4台に供給しているブリヂストンは、ソフト系のタイヤを用意。
とはいえ、その中でも細かなスペックの違いがあった。
優勝した100号車STANLEY TEAM KUNIMITSUは、スタート直前にドライバーの判断でソフト系の中でも若干硬めの要素を有するタイヤに交換。
そして1周目にトップに立つと、ゴールへ突き進んだ。

GT300クラスの52号車埼玉Green Braveは、予選では作戦失敗。
6番手グリッドからのスタートとなった。タイヤメーカー(ブリヂストン)のエンジニアと相談して二つのチョイスを考えていた。
タイヤ無交換とフロント2本交換。ドライバー同士で検討してフロント2本の交換を実行。
ピットインのタイミングを遅らせ、ライバルがレースの3分の1でピットインするとトップに立ち、3分の2を走ってピットイン。
タイヤ交換のタイムが短く、トップのままレースに復帰。そして優勝。

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レース後の表彰台下、ドライバーとチームスタッフ、そして自動車メーカーの喜びの輪の中にはタイヤメーカーは加わっていない。
タイヤエンジニアたちは、チームのトラックエンジニアとレースに使用したタイヤのスペック評価と分析を行い、データを持ち帰る。
今回、各クラスの優勝ドライバーたちは、記者会見でタイヤチョイスと作戦、そして感謝の気持ちを多く語っていた。それがタイヤメーカーへの褒賞。

一度目のセーフティカースタートの直後にホームストレートで起きた複数車両の接触の後、クラッシュしたマシンのドライバー、64号車Modulo Nakajima Racingのイゴール・オオムラ・フラガ選手は、ドクターヘリで病院に搬送。その後、精密検査を受けて異常なしと診断されて、一日後に退院したとチーム、本人がSNSで発表している。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会会長。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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