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【プレビュー】ドゥカティ&ビモータが好調!本当の勢力図はこれから明らかに? | FIM スーパーバイク世界選手権 2026 第2戦 ポルティマオ
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシFIM スーパーバイク世界選手権 2026 第2戦 ポルティマオ
市販車ベースのバイクで争う世界選手権「FIMスーパーバイク世界選手権(WSBK)」の2026年シーズンはヨーロッパへ。ここから10月中旬の最終戦まで全てヨーロッパのサーキットでのレース開催となります。今シーズンもJ SPORTSではWSBKを全戦放送。今回は第2戦・ポルティマオ(2026年3月27日〜29日)のレースプレビューをお届けしましょう。
南半球オーストラリア・フィリップアイランドで開幕した今季のWSBK。今年は現役王者のトプラク・ラズガットリオグルのMotoGP転向で勢力図が大きく変化したシーズンになっています。
開幕戦・フィリップアイランドは予想通り、3年目を迎え、昨年までラズガットリオグルと王者争いを展開したニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)が無双。コンディション変化にも対応し、見事な3連勝を飾りました。開幕前のテストから「ドゥカティ」のマシンは速く、上位勢の多くはドゥカティに乗るライダーたち。ブレガのワークスチームだけでなく、サテライトチームも高い戦闘力を見せました。
唯一対抗できる状況にあったのは2年目となる「ビモータ」(Bimota by Kawasaki Racing Team)でした。アレックス・ロウズ(ビモータ)はレース2で転倒、リタイアとなってしまいましたが、印象的な速さを見せたのがアクセル・バサーニ(ビモータ)でした。バサーニは雨の中、アグレッシブな走りをスーパーポールレース、レース2で展開し、両レースともに2位でフィニッシュ。レース1も4位に入り、ランキング2位でヨーロッパラウンドを迎えます。
アクセル・バサーニ(ビモータ)はWSBKでキャリア8回の表彰台を獲得していますが優勝は過去にありません。過去6回の表彰台はドゥカティのサテライトチームである「Motocorsa」に所属した時代で、2023年のイモラ以来、約3年ぶりの2位表彰台となったのです。
2024年にカワサキワークスチームに移籍してからは自然な流れで「ビモータ」のライダーとして継続契約。しかし、ベテランのアレックス・ロウズ(ビモータ)の影に隠れる存在だったと言えるでしょう。イタリアンバイク、イタリア人ライダーが大活躍したレースで見せたパフォーマンスはインパクトの大きいものになりました。
「ドゥカティ」と「ビモータ」が好調なレースを展開する一方で、ライダーラインナップを一新した「BMW」は2レース共に表彰台を獲得できず。最高位はダニロ・ペトルッチ(BMW)のレース2での6位となりました。昨年のチャンピオンマシンをMotoGPで優勝経験があるベテラン2人が駆るということで、期待も大きかったのですが、ミゲール・オリベイラ(BMW)は初のWSBK。長年ドゥカティに乗ってきたペトルッチと共にアジャストに少し時間がかかっている印象です。
ただ、ポルティマオで行われたテストでは1日だけドライコンディションでの走行ができ、6番手のタイムを記録。ペトルッチからは「まだベースセットが決まってなくて、フィリップアイランドで使ったものだけど、バイクへの理解は進んでいる」とのコメントが出され、まだ優勝争いまでは届かないものの、経験と理解を積み重ねることでトップ争いに加わって欲しいものです。
ポジティブといえば、今回の第2戦はミゲール・オリベイラ(BMW)の母国、ポルトガルでの開催であること。MotoGPクラスで2年目となった2020年の最終戦、まさにここポルティマオでポールポジションからの優勝を飾っています。WSBKに自分自身をアジャストして好結果に繋げることができるでしょうか。
一方、開幕戦・フィリップアイランドでは日本車勢が軒並み苦戦しました。アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)のレース2での5位が日本車のベストフィニッシュ。「ホンダ」はソムキアット・チャントラ、ジェイク・ディクソンの2人ともが怪我で欠場となり、長島哲太と英国スーパーバイク選手権のライアン・ビッカーズが代役を務めました。
そして、なんと第2戦・ポルティマオではまだ怪我で療養中のジェイク・ディクソンの代役として6度のWSBKチャンピオン、ジョナサン・レイが復帰参戦します。昨年限りでフル参戦からは引退し、電撃的なホンダテストライダーへの就任を発表したジョナサン・レイ。早くも代役での復帰となります。
ジョナサン・レイがホンダライダーとしてレースをするのは2014年シーズン以来12年ぶりのこと。翌年からカワサキワークスに移籍し、無双帝国を築きましたが、実はホンダ時代に最後の優勝を飾ったのがポルティマオだったのです。現状を考えるとかつてのような表彰台を争う姿はなかなか見られないかもしれませんが、レイの復帰はシリーズにとって大きな話題と言えるでしょう。
文:辻野ヒロシ
辻野 ヒロシ
1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。
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