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モーター スポーツ コラム 2023年10月4日

吉田広樹選手(No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT)「抜かれたらごめん。だけど、これで行くしかない」 | SUPERGT 2023 第6戦 SUGO【SUPER GT あの瞬間】

モータースポーツコラム by 島村 元子
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── 背筋が寒くなるような話です。

No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT

No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT

吉田:想像できないというか、もし本当にそうだとしたら、チームにも、応援してくださるスポンサーさんやファンの皆さん、誰に対しても申し訳なさすぎて。優勝できるであろうレースでしたし、そういうレースはなかなかないし。タイミングを逃して、“じゃあ、次また頑張ろう!”っていうのは……。(開催)サーキットも変わるし、天候やいろんな状況も変わるし。だんだん時間が経つにつれ、その重さが身に染みてきました。表彰台を待つ間もそのことをずっと考えてました。そのときは、まだ原因がガス欠だったというのはわからなかったので、“僕がミスった”っと自分ではほぼ思ってたんで(苦笑)、なかなか普通の精神状態ではなかったですね。

── “自分のミス”という思いが大きくなって、表彰式では、“心ここにあらず”だったのでは?

吉田:表彰式の待機エリアで、(この時点で)優勝した(18号車)小林(崇志)選手であったり、3位だった(No.20 シェイドレーシング GR86 GT)平中(克幸)さんだったり、GT500クラスのNISMOのドライバーさんだったりが、『どうしたの?』って話をしに来てくれて……。僕も含めて(チームの)みんなも、(トラブルの原因が)わかってなかったんで、『もしかしたら、僕がミスしたかもしれない』と話はしたんですけど、小林選手たちも、『本当に残念だね』って気を遣って接してくれてました。そんな状況だったので、もう表彰式(の様子)もなかなか(頭に)入ってこないし、もちろん喜べないし。優勝したチームには、『おめでとう』ぐらいちゃんと伝えないといけない状況だったと思うんですけど、それすらなかなかできなくて。それに、本来であれば(2位は)まぁいい成績なのに、でも、(何も)できないっていうか考えられない状況でした。1位の選手(の名前が)呼ばれたら、拍手もしなきゃと思って手は叩いてるものの、もちろん笑顔にもなれなくて。表彰式の写真を見て、みんなが『お通夜みたいだったよ』って写真を送ってくれてたんですけど、あとから見返すと、他のチームの選手に対して申し訳なかったなって……。それどころじゃなく、自分のことしか考えてなかったっていう感じでした。あの時はもう、“チームに対して申し訳ない、(コンビを組む川合)孝汰に対して申し訳ない”、それしかなかったですね。

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