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そんな中、GT300クラスでもステイしていた車両がコースアウト。これでFCYが出され、その直前にウェットタイヤに交換できたことで、この2台がマージンを得たかと思われた。しかし、路面が徐々に乾いていく状況でも、なかなかタイムに変化がなかったのがCRAFTSPORTS MOTUL Z。そこで規定いっぱいの周回まで千代を走らせ、そして高星にはドライタイヤを授けることに。この対応が的確だったことで、CRAFTSPORTS MOTUL Zはトップをキープ。また雨は降り始めるも、高星はペースを落とさず。そのまま逃げ切って今季2勝目を挙げるとともに、ランキングでもトップに躍り出た。2位はMOTUL AUTECH Zで、3位はRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが獲得。
つまり、我慢が必要だったのだ。天候変化に素早く対応し、3ストップを選んだチームもあったが、ことごとく順位を下げてもいた。裏を返せば、特にCRAFTSPORTS MOTUL ZやMOTUL AUTECH Zが履く、ミシュランタイヤが幅広く対応できていたというのもある。逆もまた然り。対応できなかったから、あえて積極的に行かざるを得なかったとも。
山の中のオートポリスも天候が変わりやすい
予選での速さは際立っているが、決勝で結果を残したいWedsSport ADVAN GR Supra。
オートポリスの天気もまた気まぐれだ。何せよく霧が出る。実際には周辺の高度からすれば、雲も同然であるから、いったん出ると居座り続ける。雨を降らせて、ようやく霧は晴れ、止むとまた霧が……という繰り返しが過去に何度もあった。週末の天気は、今のところ悪くなさそうだが、下山してみると雨が降った形跡など少しもなかったのに、というサーキットでもあるから油断ならぬ。とにかく気まぐれな天気なら、また翻弄される可能性もあり、ミシュラン勢がまた有利にレースを進めるかもしれない。
さて、昨年のレースである。優勝を飾ったのは、野尻智紀/福住仁嶺組のARTA NSX-GTで、2位の立川祐路/石浦宏明組のZENT CERUMO GR Supraを30秒近く引き離した。冒頭で、重さはもう関係なさそうと評したが、舌の根も乾かぬうちに前言撤回。この2台はサクセスウェイト21kgと16kgである。もともと地力のあるチームであるのに、今年はどうにも展開に恵まれずにいるだけに、そろそろ結果を残してもおかしくないからだ。
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