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昨年のオートポリス大会は、ARTA NSX-GTが圧勝した。
前回のプレビューで予想したとおり、スポーツランドSUGOではセーフティカーもFCY(フルコースイエロー)も1回ずつ出た。だが、いずれもレース序盤だったこと、そして短時間であったことで、レース展開に影響を及ぼすことはなかった。それ以上の影響が、あれほどまで天候変化によってもたらされようとは、思いもしなかったというのが本音である。
レース中に降ってきた雨が、絶えず勢いを変化させ、時にはやんだりもしたことで、下される判断がいかに重要か、大いに理解してもらえたのではないか?状況を改めて説明すると、途中で降ってきて、急に路面を激しく濡らし、いったんはやんで路面を乾かせた。なのに、終盤になって、また降り出すという…。まったくもって意地悪だ。
さて今回、シリーズ第7戦はオートポリスが舞台となる。阿蘇山中に位置する高地のサーキットで、地形を活かしたテクニカルレイアウトは、ドライバーにも非常に好評である一方で、タイヤへの攻撃性も極めて高く、タイヤマネージメント重要性は他のサーキット以上。ドライコンディションが保たれたとしても、状況によっては2ピット必要とされることさえある。
今回はサクセスウェイト半減のレースではあるが、それをもう、レースを占う要素としなくてもいいのでは、と思うのはSUGOも同じようにアップダウンに富んだテクニカルレイアウトだったのに、絶対と言えるほどの影響を及ぼさなかったからだ。今回、半減と言えども50kgオーバーのチームはGT500クラスで2チーム、GT300クラスで4チーム存在するが、やはりこれまで同様、結果を残してしまうのではないか。
天候変化を完璧に読み切った、CRAFTSPORTS MOTUL Zが2勝目挙げる
第6戦を制したCRAFTSPORTS MOTUL Z。
改めて前回のレースを振り返ってみたい。優勝したのは予選11番手だった、千代勝正/高星明誠組のCRAFTSPORTS MOTUL Zだ。グリッドにマシンが並べられる頃、小雨が降り始めて、各チーム、ウェットタイヤを持ち込むも、この時はすぐにやんでいた。が、スタートから10周ほどしたところで再び降り始めて、やがてコースを水浸しにした。ほとんどの車両がピットでウェットタイヤに改める間、コース上にステイし続けていたのが、笹原右京/大湯都史樹組のRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GTと松田次生/ロニー・クインタレッリ組のMOTUL AUTECH Zで、やがてトップ、2番手に浮上する。
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